藤江直人
G大阪ACL4強、“救世主”米倉の軌跡。攻撃的MFからSBへのコンバートが広げた未知数の可能性
9月16日に行われたACLの準々決勝第2レグ。後半アディショナルタイムの劇的な決勝ゴールで全北現代(韓国)を3対2で撃破したガンバ大阪は、7シーズンぶりにベスト4へ駒を進めた。敗退濃厚の状況を一変させるヒーローとなったDF米倉恒貴は、攻撃的MFからサイドバックにコンバートされてまだ3シーズン目。遅咲きの才能を開花させ、日本代表でも初キャップを獲得した27歳の軌跡を追った。
破竹の6連勝。「V字回復」の要因は練習にあり。石井新監督の下、鹿島が取り戻した“鹿島イズム”
鹿島アントラーズの快進撃が止まらない。石井正忠新監督の緊急登板後に始まった連勝は「6」に伸び、セカンドステージの首位を走っている。ファーストステージで8位に甘んじ、トニーニョ・セレーゾ前監督の解任に踏み切った名門軍団が鮮やかなる「V字回復」を遂げた要因を探る。
物足りないカンボジア戦3-0。「決定力不足」以上に深刻な「決定機不足」を招いたハリルの采配
勝利という結果を手にしても、いまなお物足りなさが募る。3日のワールドカップ・アジア2次予選で、ホームの埼玉スタジアムでカンボジア代表を3対0で一蹴したハリルジャパン。何度も指摘されてきた「決定力不足」ではなく「決定機不足」に終始した試合内容を精査していくと、結果だけを求めて汲々としていた感が否めないヴァイッド・ハリルホジッチ監督の采配に行き着く。
長友が語ったインテル愛と日本代表への想い。カンボジアの壁に風穴を開ける“切り込み隊長”
アジア勢相手に4戦連続で白星から遠ざかっている日本代表が3日、カンボジア代表とのワールドカップ・アジア2次予選の第2戦(埼玉スタジアム)に臨む。シンガポール代表との初戦をまさかのスコアレスドローで終えたハリルジャパンにとって、必勝が義務づけられた一戦。インテル残留が決まり、コンディションも万全な炎の左サイドバック・長友佑都が、守備を固めてくるカンボジアに風穴を開ける。
七転び八起き。苦しみつつ前を向く湘南。“監督じゃない感じ”チョウ監督との絆が選手を成長に導く
湘南ベルマーレが存在感を増している。22日の川崎フロンターレ戦では開始早々に失点しながら、時間の経過とともに前への推進力を強めて逆転勝ちを収め、セカンドステージで4位タイに浮上した。J1残留どころか、年間総合順位でも上位を狙える快進撃の源泉を探っていくと、チョウ・キジェ監督と選手たちを結ぶ固い絆と、掲げてきた「湘南スタイル」が目指す究極のゴールが見えてくる。
遠藤航、疲れ知らずな湘南の成長株。チョウ監督の慧眼が見出した才能
遠藤航は今のJリーグにおいて最も注目すべき成長株である。湘南ベルマーレの絶対的な守備の支柱として活躍し、東アジアカップではA代表デビューを果たしている。成長著しい22歳はいかにして現在に至ったのか。それには、チョウ・キジェ監督の“慧眼”が隠されていた。
東京Vの快進撃を支える高木大輔。ストライカーとして覚醒した三男の飽くなき向上心
東京ヴェルディが止まらない。8日の横浜FC戦では大量6ゴールを奪い、約4年ぶりとなる5連勝をマーク。順位こそ前節の3位と変わらないものの、2位のジュビロ磐田との勝ち点差を「2」にまで詰めた。まさに絶好調のチームを象徴しているのはFW高木大輔。横浜FC戦での2ゴールを含めて、5連勝中で5ゴールを量産している19歳の急成長が、名門軍団を復活へと導こうとしている。
東京V、悲願のJ1昇格へ――。冨樫監督が掲げた2ヶ条の哲学と“緑の血”が受け継ぐDNA
東京ヴェルディが絶好調だ。約3年ぶりとなる4連勝をすべて完封で飾って3位に浮上し、クラブワーストの20位に甘んじた昨シーズンから一転、J1昇格争いに割り込んできた。J2全体を見渡せば、31得点こそ8位とやや物足りないが、23失点は4番目の少なさで踏ん張っている。数字の上では堅守速攻型に映るJリーグ黎明期の名門軍団はいま、日本リーグ時代から受け継がれてきたパスサッカーのDNAを再び発動させようとしている。復活の狼煙をあげるまでの舞台裏を、冨樫剛一監督に直撃した。
『ドS』と『ドM』あうんの呼吸が生み出した走力。J1残留へ、“一人多い”松本山雅が挑む真夏の消耗戦
真夏の消耗戦に突入したJ1のセカンドステージ。今シーズンから公表されているチーム走行距離とスプリント回数ですべての対戦相手を上回ってきた松本山雅FCは、反町康治監督のもとでその体に搭載してきたストロングポイントをさらに前面に押し出し、J1残留へ向けて突っ走る。
意志あるところに道は開ける――。欧州挑戦を決めた武藤の思い。FC東京・立石GMが語る移籍の真実
新天地マインツの一員として臨むブンデスリーガでの戦いへ向けて、首脳陣へのアピールに余念のないFW武藤嘉紀。振り返ってみれば、1年前はわずか2ゴールと荒削り感が否めなかった。短期間で急成長を遂げ、ヨーロッパへ旅立っていった理由を、FC東京の立石敬之ジェネラルマネージャーに聞いた。
ブログに綴られた岩清水の思い。ブームを文化へ、再び頂点へ、全てのエールを力に変えて前進する
連覇を目指したW杯だったが、決勝で米国に敗れたなでしこジャパン。前半立て続けの失点後に交代を指示された岩清水梓は、帰国後の会見でも憔悴しきった表情を浮かべていた。しかし、オフィシャルブログには多くのエールが寄せられ、岩清水は再び前へ進む意欲を燃やした。
無念の準優勝も、宮間あやが涙をこらえた理由。主将が背負う女子サッカーの未来
バンクーバーの地でアメリカに屈し、W杯優勝を果たせなかったなでしこジャパン。試合後、多くの選手が泣きじゃくる中、キャプテンとしてチームを牽引した宮間あやは必死で涙をこらえていた。何が彼女をそうさせているのか?
無敗優勝の浦和、動員減の鹿島。1stを終えたJリーグ、2ステージ制移行に特需はあったのか?
2ステージ制が復活した2015年のJリーグは、浦和レッズが無敗でファーストステージ優勝を達成した。タイトルを争う試合では埼玉スタジアムに多くのサポーターが集まったことで2ステージ制の特需があったように見えたが、一方で恩恵を受けられなかったクラブもある。セカンドステージに向け、まだまだ検証が必要となりそうだ。
「じゃないほう」がなくなると信じて――。1stステージ制覇へ。浦和レッズを変えた男、武藤雄樹
20日のJ1第16節、浦和レッズは引き分け以上でファーストステージ制覇が決定する。これまでタイトルへあと一歩まで迫りながら逃してきたが、今季は昨季までとは異なる。それは、武藤雄樹の存在だ。
フォルラン退団に見るC大阪の苦しい台所事情。失敗した先行投資、J1昇格への茨の道
セレッソ大阪のフォルランとカカウが退団した。世界的にも著名な2人のストライカーの獲得は大きな期待感を抱かせたが、短期間でクラブを去ることになった。フォルランは現時点のJ2得点王でJ1復帰には欠かせない選手だったが、残しておくことができなかった。そこには苦しい台所事情がある。
川島永嗣のぶれない哲学。欧州での不遇も、ハリルJでの新たな挑戦。“ジャンプ”するための未来予想図とは?
帰国し、代表合宿へ参加している川島永嗣。リエージュでは出場機会を失い、不遇の日々を過ごしていた。だが、川島の哲学はぶれていない。この先も成長するための未来予想図をしっかりと描いている。
Jリーグは本当に“拡大均衡”状態なのか? 経営状態の実態とクラブ経営者の憂鬱
Jリーグが2014年度のクラブ経営状態を発表した。Jリーグは営業収益の増加などを理由に拡大均衡状態に入ったと説明したがこれは本当だろうか。開示情報からは異なるものが読み取れる。また現場の認識もリーグと乖離しているようだ。
未だ届かぬ大久保の“勇気ある声”。アンフェア行為防止のため、Jリーグが共有すべき危機感
キム・ミンヒョク、岩下敬輔と立て続けにJリーグで起こった悪質なファウル。再発の防止は急務だが、Jリーグは問題に真摯に向き合っているだろうか。勇気を持って提言した大久保の声も風化しつつある。重要なのは個人への批判ではなく、サッカー界全体が問題意識を共有していくことだ。
フル出場新記録樹立。広島DF水本を「鉄人」たらしめる3つの理由。恐怖心克服の裏にある“家族愛”
16日に行われた鹿島アントラーズ対サンフレッチェ広島において、偉大な記録が樹立された。DF水本裕貴が「127試合連続フルタイム出場」を達成した。かつて、頭部の負傷によって生命の危機にも陥った水本が復活、そしてこの記録を達成するに至った要因とは。
永井謙佑は日本代表の“飛び道具”になる――。突然のコンバートで見えた、J最強スピードスターの新たな可能性
ハリルホジッチ監督の初陣となった試合で久々に代表復帰した永井謙佑。代表戦後、彼には大きな変化が訪れていた。ウイングバックへのポジションチェンジだ。このコンバートは永井に何をもたらしたのか?
FIFA理事選がなぜ重要なのか? 田嶋氏の当落で変わる日本サッカーの未来。日韓共催の痛手、W杯出場枠に影響も
30日、バーレーンでFIFAの新理事が決定する。日本からは田嶋幸三氏が立候補。この選挙は今後の日本サッカーの未来を占う上で非常に重要だ。W杯出場枠は政治力に大きく左右される。また、過去にはW杯を日韓共催に持ち込まれた。果たして田嶋氏の選挙状況はどうなっているのか?
[緊急提言]岡野俊一郎、JFA技術委員会を問う。「組織強化とは逆方向に向かっているJFA」
3月6日発売の『フットボール批評issue04』(カンゼン)では「日本代表を強くするのは代表監督ではない」と題した特集で、強化のビジョンを検証。連載企画「岡野俊一郎 最後の審判」では岡野俊一郎氏(元JFA会長)が日本代表監督の選定に伴うJFAの対応と組織のあり方について緊急提言を行っている。一部抜粋して掲載する。
日本代表監選び、JFAの功罪を問う。「代表監督の評価」は適切に行われてきたか?
3月6日発売の『フットボール批評issue04』(カンゼン)では「日本代表を強くするのは代表監督ではない」と題した特集で、強化のビジョンを検証。日本代表監督選任の歴史を振り返りながら、日本サッカーが抱える構造的な問題を掘り下げている。一部抜粋して掲載する。
JFAに求められる、将来構想の練り直し
『フットボール批評issue01』(カンゼン、9月4日発売)では、岡野俊一郎氏(元日本サッカー協会会長)の連載企画「岡野俊一郎 最後の審判 今、日本サッカー界が見つめるべき原点」がスタートしている。第一回のテーマは日本代表とJFAで、岡野氏はJFAの将来に警鐘を鳴らしている。一部抜粋して掲載する。
代理人が明かすフォルラン来日の真相。高額年俸を捻出できた理由とシビアな交渉の舞台裏
2014年1月23日、ディエゴ・フォルランの公式Twitterに「私は2014年12月まで桜大阪との契約に署名しました」という衝撃のツイートが流れた。『フットボールサミット第24回 美しく危険な男 フォルラン』では、この大型移籍を取りまとめた木村精孝FIFA公認エージェントを直撃している。
岡野俊一郎と金子勝彦が語る日本サッカー(その3)TV中継に何が必要で、何が欠けているのか?
ただ騒ぐだけの日本のW杯中継を見ていると、無性にこの2人の言葉を聞きたくなった。元JFA会長の岡野俊一郎氏とフリーアナウンサーの金子勝彦氏。現在のサッカー中継に求められることについて、その草分け的存在である二人に語ってもらった。
岡野俊一郎と金子勝彦が語る日本サッカー(その2)TV中継で誤用が多い「ゴールマウス」と「ボランチ」
ただ騒ぐだけの日本のW杯中継を見ていると、無性にこの2人の言葉を聞きたくなった。元JFA会長の岡野俊一郎氏とフリーアナウンサーの金子勝彦氏。現在のサッカー中継に求められることについて、その草分け的存在である二人に語ってもらった。
岡野俊一郎と金子勝彦が語る日本サッカー(その1)健全な組織の発展妨げた川淵氏の権力増大と院制
ただ騒ぐだけの日本のW杯中継を見ていると、無性にこの2人の言葉を聞きたくなった。元JFA会長の岡野俊一郎氏とフリーアナウンサーの金子勝彦氏。現在のサッカー中継に求められることについて、その草分け的存在である二人に語ってもらった。
世界のトップに立つために――。ザックジャパンの軌跡。激動の4年間に込められた、選手・監督・協会、それぞれの信念
ザックジャパンの4年間は激動だった。アジアカップを制し、W杯出場を決めるもコンフェデでは惨敗。3-4-3への挑戦もあった。だが、チームとしての考えはブレなかった。守備的スタイルへの回帰は明確に拒否した。そこには選手・監督・協会が思いを一つにしたある信念があった。
今なお記憶に刻まれる2010年ワールドカップ南アフリカ大会。熱く波乱万丈だった日本代表の軌跡
2010年、南アフリカへ向かうチームは2014年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会とはまったく違う雰囲気だった。チームは上昇気流に乗れず低空飛行。重苦しい空気に包まれていた。だが結果はワールドカップ(W杯)ベスト16。直前で岡田武史監督による大改造が功を奏した。あのとき何が起こったのか。激動だった2010年6月のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会を振り返る。
跳ね上がる金額、使途不明金、スカパーの撤退。W杯放映権料ビジネスの闇に迫る
W杯の放映権料は高騰し続けている。このままいけば、日本でW杯が見られなくなると懸念する声もある。放映権料ビジネスの裏側には一体何があるのか?
V・ファーレン長崎 貧乏クラブ奇跡の躍進。ローリスク・ローリターンの補強と独自のサッカースタイル
V・ファーレン長崎はお金を「持たざるクラブ」である。しかし、運動量を前面に押し出した独自のサッカースタイルで、昨シーズンはJ1昇格プレーオフ進出を果たした。3月10日発売、最新号の『サッカー批評issue67』(双葉社)では、長崎の高木琢也監督、服部順一GMへインタビューを敢行し、長崎スタイルが生まれた経緯を語ってもらった。一部を抜粋して掲載する。
なぜJリーグは改革に踏み切ったのか? 矛盾を抱えても見切り発車した背景を読む
Jリーグが決定した新たな大会方式は、多くの混乱をもたらした。Jリーグ側の思惑とは? これまでの経緯をたどりながら真相を究明していく。
02年は中山・秋田、10年は川口が“まとめ役”として貢献。ザックジャパンに“ベテラン枠”は必要か?
組分けも終わりいよいよW杯へ向けて日本代表のチーム作りも仕上げの段階だ。大会を戦う上で重要なのは総合力。過去はベテランが影でチームを支え、好成績を収めた。果たして今のチームに“まとめ役”としての“ベテラン枠”は必要だろうか?
- 【採用情報】フットボールチャンネル編集者を募集2025.01.08
- 【採用情報】フットボールチャンネル編集者を募集2024.04.01
- 【お知らせ】フットボールチャンネル サイトリニューアルについて2024.03.07