藤江直人
リオ五輪予選を経た植田直通の変化。「強い相手とやりたい」。更なる強敵を欲する飢餓感
鹿島アントラーズのU‐23日本代表DF植田直通の存在感が際立っている。ファーストステージの5試合を終えた時点でリーグ最少の2失点に貢献している21歳は、ロンドン五輪の覇者・メキシコから白星をあげた3月下旬のポルトガル遠征で物足りなさを覚えながら、アントラーズにおける結果と自らをさらに成長させる強敵を求めてキックオフの笛を待ち続けている。(取材・文:藤江直人)
「怪物」森本の“約束の地”・等々力。11年ぶりJ1ゴールで覚醒するストライカーの本能
かつて怪物と呼ばれたストライカーが、実に11年ぶりにJ1の舞台に帰ってきた。いまもJリーグの最年少出場及び最年少得点記録をもつ森本貴幸。東京ヴェルディからセリエA、中東カタール、J2のジェフ千葉を経て加入した川崎フロンターレで、出場2試合目となった5日の湘南ベルマーレ戦の後半終了間際に決めた劇的な同点弾には、5月に28歳となる元日本代表FWが胸中に抱く決意が凝縮されている。
帰ってきた桜の背番号「8」。新主将就任と2列目サイド起用が引き出す柿谷曜一朗の潜在能力
もっと、もっと背番号「8」が似合う選手になって、いつかは帰ってきたい――涙の旅立ちから約1年半。スイスの強豪バーゼルとの契約を2年半も残す、志半ばの状況で古巣セレッソ大阪に電撃復帰した元日本代表FW柿谷曜一朗が、J2の舞台から捲土重来を期している。キャプテンと2列目の右サイド。移籍前には無縁だった役割をどのように受け止めて、復活への糧に変えていこうとしているのか。
ハンド判定を“ミス”と認めた審判委員会の意図。オープンな議論がもたらすリスペクトの姿勢
J1王者・サンフレッチェ広島と天皇杯覇者・ガンバ大阪が対峙した、2016年シーズンの到来を告げる前哨戦・富士ゼロックススーパーカップで、後半10分にサンフレッチェが獲得したPKが大きな物議を醸した。リーグ戦の開幕が目前に迫った段階で、日本サッカー協会の上川徹審判委員長は件の判定が「ミス」であることを認めている。その意図はどこにあるのか。
G大阪の選手が新スタで抱く決意。宇佐美が覚えた“既視感”は夢舞台誕生の証左か
ガンバ大阪の新たな本拠地「市立吹田サッカースタジアム」が、ついにこけら落としを迎えた。名古屋グランパスを迎えた14日のプレシーズンマッチで3対1の快勝を収め、新たな勝者の歴史をスタートさせた選手たちに、日本サッカー界で初めてクラブ主導で建設された、夢と魅力が凝縮されたサッカー専用スタジアムをホームとして戦っていく意義を聞いた。
トルシエ元監督は招集を後悔。短絡的な議論で見逃されるOA枠のデメリット
決して芳しくなかった前評判を鮮やかに覆し、今夏のリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得したU-23日本代表。6大会連続となる五輪切符を獲得し、4年後の東京五輪へ歴史を紡いだ23歳以下のアジア王者たちの周囲ではしかし、本大会で勝つためにはオーバーエイジを使うべきだという議論が、具体的な選手名を交えながら文字通り百花繚乱状態で飛び交っている。
Jリーグの「秋春制」移行はあるか? JFA会長選挙に見る、カレンダー改革の可能性
史上初の2月開幕に加えて、従来よりも大幅に早まった11月上旬でのリーグ戦閉幕。ようやく発表された2016年のJリーグの全スケジュールを、理事の一人は「理想の限界」と表現した。ごく近い将来に訪れかねない、国内カレンダーの破綻を回避する方策は果たして存在するのか。問題点を整理していくと、31日に投開票を迎える日本サッカー協会の会長選挙にたどり着く。
湘南の新主将に就任した高山。同い年の前主将から受けた刺激と新たな決意
3度目の挑戦で悲願のJ1残留を果たした、湘南ベルマーレの新キャプテンにFW高山薫が就任した。前キャプテンのMF永木亮太(鹿島アントラーズ)、ハリルジャパンにも選出されたDF遠藤航(浦和レッズ)らの主軸が抜けた今オフ。苦戦を余儀なくされるのでは、と不安視されるベルマーレを、持ち前の明るいキャラクターとJ1でも群を抜く運動量の多さでけん引していく。
6大会連続の五輪出場をかけるU-23日本代表。主将遠藤航の多様性がもたらす厚み
今夏のリオデジャネイロ五輪出場をかけた、アジア最終予選を兼ねるU‐23アジア選手権が中東カタールで開幕。6大会連続の五輪出場を目指すU‐23日本代表は、日本時間の13日午後10時半にU‐23北朝鮮代表とのグループリーグ初戦を迎える。苦戦必至と芳しくない下馬評が飛び交うなかで、チームをけん引してきたキャプテンにして精神的支柱、MF遠藤航(浦和レッズ)が胸中に抱いてきた思いを振り返る。
本田を意識せず――。星稜快進撃を支える大橋滉平、G大阪での挫折をバネに抱く大志
ベスト4が出そろい、舞台を埼玉スタジアムに移していよいよクライマックスを迎える第94回全国高校サッカー選手権。開幕前の評価は決して高くなかった前回覇者の星稜(石川)は一戦ごとに強さを発揮し、戦後で8校目となる連覇の偉業達成へあと2勝と迫った。攻守両面で快進撃の中心を担っているのは、大先輩の本田圭佑(ACミラン)と同じガンバ大阪ジュニアユース出身のボランチ大橋滉平(3年)だ。
天皇杯元日決勝がもたらす弊害。拭えぬ不公平感、オフ期間に2ヶ月差がつくことも
来シーズンのJ1ファーストステージが、史上初めて2月最終週に開幕することがすでに決定したJリーグ。セカンドステージ及びチャンピオンシップのスケジュールも年明け1月中旬に発表される予定で調整が進められているが、天皇杯決勝が元日の「風物詩」として定着していく限り、選手たちの休養期間がクラブによってバラバラになる「不公平さ」を、Jリーグは常に抱えていくことになる。
Jリーグ改革初年度の課題と収穫とは? 疑問残る2ステージの意義と微調整のCS
今シーズンから新設されたJリーグチャンピオンシップに、早くも改革のメスが入った。シード順を決める際のプライオリティーに来シーズンから微調整を施すことで、批判が集中した「わかりづらさ」を解消させるためだ。その一方で、依然としてファンやサポーターからの反対意見が根強い2ステージ制に対して、Jリーグの村井満チェアマンは「今後数年間は継続させる」と明言している。
澤穂希が神頼みをした1試合。なでしこジャパン“以前”の分岐点
突然の現役引退発表で日本中を驚かせた、なでしこジャパンのレジェンド澤穂希(INAC神戸レオネッサ)。15歳4ヶ月で日本女子代表デビューを果たし、男女を通じて日本歴代最多となる205試合に出場してきた軌跡を振り返ると、生きるか死ぬかの大一番で放たれた圧倒的な存在感にたどり着く。澤自身が「もっとも辛かった」と位置づける2004年4月24日の北朝鮮女子代表戦は、日本女子サッカー界を絶望の淵から救った魂の90分間として、2011年の女子ワールドカップ制覇とともに未来永劫に語り継がれていく。
これでいいのか! JリーグのCS・PO。多くの犠牲と失われた公平性。求められる“100点”に近づける努力
年間総合勝ち点1位のサンフレッチェ広島の年間チャンピオン獲得と、元日本代表主将の井原正巳監督に率いられるアビスパ福岡のJ1昇格決定で幕を閉じた2015年のJリーグ。従来とは異なる開催方式で新設されたチャンピオンシップで見せた盛り上がりは、歯を食いしばりながら過密日程を戦い抜いた選手たちの頑張りのうえに成り立ったことを忘れてはいけない。J1昇格プレーオフ決勝のスタジアム選定で露呈した中立性を含めて、来シーズンへ向けた課題は山積している。
C大阪に生まれた“開き直り”。「生きるか死ぬか」で挑む運命の一戦
シーズン終盤から9連勝と攻守両面で波に乗るアビスパ福岡と、リーグ戦の残り1試合で指揮官交代という荒療治に打って出たセレッソ大阪。対照的な両チームの激突となったJ1昇格プレーオフ決勝が6日午後3時35分、ヤンマースタジアム長居でキックオフを迎える。下馬評ではアビスパ優位は動かないが、対するセレッソにもリーグ戦では見られなかった「ある変化」が生じてきている。
来季導入J3への“セカンドチーム参戦”。U22選抜の課題を教訓に、村井チェアマンが込める期待
J1およびJ2 クラブのセカンドチームにあたる「U‐23チーム」が、来シーズンからJ3へ参戦することが決まった。Jリーグから定めた最大「4」枠に手を挙げるのは、果たしてどのクラブか。興味が尽きない一方で、2年間におよんだJリーグ・アンダー22選抜の活動を終了させ、もうひとつの施策「育成マッチデー(仮称)」を同時にスタートさせる点に、若手育成に頭を悩ますJリーグの現実が凝縮されている。
歴史に名を刻んだ佐藤寿人。得点数だけでないその魅力、自らが受け継ぎ未来へとつなぐ思い
セカンドステージ優勝と年間総合1位をダブルで決めた22日の湘南ベルマーレ戦で、8試合ぶりとなるゴールを決めたサンフレッチェ広島のFW佐藤寿人。子どものころから憧れてきたFW中山雅史(JFLアスルクラロ沼津)がもつJ1歴代最多得点記録157についに並んだ171cm、70kgの小さなストライカーが、歴史に残る存在となった理由を3つの側面から探った。
金崎が5年ぶり代表復帰戦で見せた新たな姿。心技体が完璧なハーモニーを奏でた鹿島での日々
敵地で12日に行われたシンガポール代表とのワールドカップ・アジア2次予選。約5年ぶりに日の丸を背負ったFW金崎夢生は、前半20分に代表初ゴールとなる鮮やかなボレーを決めてチームを快勝に導いた。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の先発抜擢に応えた理由をたどっていくと、今シーズンの開幕直前に加入した鹿島アントラーズで刻まれてきた、心技体のすべてが完璧なハーモニーを奏でた日々に行き着く。
鹿島の次世代担う昌子源。“常勝軍団”復活へ、若きDFリーダーが背負う使命感と覚悟
10月31日に埼玉スタジアムで行われたナビスコカップ決勝でガンバ大阪を3対0で一蹴し、大会最多となる6度目の優勝を果たした鹿島アントラーズ。2012年シーズンのナビスコカップ制覇から約3年。Jリーグ史上で歴代最多となる通算17個目の国内主要タイトルは、22歳のディフェンスリーダー、昌子源とはじめとする次代を担う世代の成長と自覚を加速させ、常勝軍団の哲学と伝統を紡がせていく。
山形、1年でJ2降格も…石崎監督の続投に見える「責任」の取り方。地方クラブに植えつけた我慢の精神
4シーズンぶりに挑んだJ1で粘り強い戦いを演じながら、2試合を残してJ2への降格が決まったモンテディオ山形。大分トリニータ、徳島ヴォルティスに続いてJ1昇格プレーオフ覇者が1年で逆戻りする結果となったが、モンテディオは降格が決まる前に石崎信弘監督の続投を発表している。モンテディオを生まれ変わらせた「昇格請負人」の手腕を振り返ると、クラブが未来を託す理由が見えてくる。
Jリーグが直面する“スケジュール破綻”の危機。2S制導入で生じた『変則』、今こそ夏春制移行の議論を
いよいよ残り2節となったJ1のセカンドステージ。サンフレッチェ広島が王手かけた覇権の行方、サンフレッチェと浦和レッズが同勝ち点で並ぶ年間総合1位争い、そして年間王者を決めるチャンピオンシップへ。今シーズンから導入されたクライマックスへ向けて盛り上がっていく当初の青写真に、飛び石となる変則スケジュールが冷や水を浴びせている。有効な解決策はあるのだろうか。
曹監督だけでなく――。J1残留後、眞壁会長のほおを伝った熱い涙。クラブ存亡をかけた湘南15年の軌跡
3度目の挑戦で悲願のJ1残留を勝ち取った湘南ベルマーレ。クラブのアニバーサリーとして刻まれた10月17日のFC東京戦に涙を流したのは、現場を預かる曹貴裁監督だけではなかった。責任企業をもたない市民クラブとなった2000年シーズンから、ベルマーレの経営を担ってきた眞壁潔代表取締役会長もまた目頭を熱くさせていた。ほおを伝った涙には、クラブの存亡をかけてアイデンティティーを追い求めてきた軌跡が凝縮されていた。(文中一部敬称略)
曹監督が流した涙。悲願のJ1残留を遂げたベルマーレ、2年間の軌跡と「湘南スタイル」への葛藤
2015年10月17日は、湘南ベルマーレの歴史でさん然と輝くアニバーサリーとなった。味の素スタジアムで行われたFC東京戦で2対1の勝利を収め、3度目の挑戦で悲願のJ1残留を成就させたからだ。試合後の公式会見、感極まった曹貴裁監督が思わず声を震わせた理由を紐解いていくと、何度も直面した荒波を乗り越えたベルマーレが刻んできた確かなる進化の跡が鮮明に浮かび上がってくる。
本当の意味での「ウルトラマン」へ。松本山雅のホープ、前田直輝が開花させる“救世主”の力
慣れ親しんだ東京ヴェルディを飛び出し、期限付き移籍で松本山雅FCへ移って約10ヶ月。反町康治監督に課されたハードメニューで危険な左足に磨きをかけたMF前田直輝は、類希な潜在能力を開花させつつある。J1残留争いで正念場を迎えたチームで、そして来年のリオデジャネイロ五輪出場をかけたU‐22日本代表での戦いで。救世主「ウルトラマン」になる瞬間を信じて、20歳のホープは走り続ける。
48歳の新たな挑戦。アスルクラロ沼津で電撃復帰の中山雅史。“熱き魂”の近況に迫る
JFLのアスルクラロ沼津で、電撃的な現役復帰を果たした元日本代表FW中山雅史。選手登録後に行われた公式戦2試合でまだベンチ入りを果たしていないが、ジュビロ磐田と日本代表における戦いで培われてきた熱き魂は、J3参入を目指す若いチームへ確実に伝わっている。3年近いブランクを埋めるために奮闘している48歳の近況を追った。
五輪出場に黄色信号。笛吹けど踊らぬ選手と焦る指揮官。リオ世代は負のスパイラルへ
来年のリオデジャネイロ五輪のピッチに、男子の日本代表は立てるのか。チームが立ち上げられた昨年1月から抱かれてきた懸念や不安は、実質的なU‐22日本代表としてJリーグ・U‐22選抜を編成しながら、FC町田ゼルビアに苦杯をなめた9月23日のJ3第30節でさらに大きくなった。五輪切符をかけたAFC・U‐23アジア選手権まで残り3ヶ月半。手倉森誠監督と選手たちは何を感じているのか。
北海道の熊になってたまるか――。釜本氏との信頼と深い愛。クラマー氏が残した世界基準の育成術
9月18日に90年の生涯を終えて、天国へ旅立ったデットマール・クラマーさん。日本サッカー界初の外国人コーチが残した軌跡を振り返る上で、日本が生んだ不世出のストライカー釜本邦茂の才能を見出し、その成長を加速させた師弟関係は欠かせない。2人のやり取りからは、21世紀のいまも変わらない指導者としてあるべき理想の姿と、クラマーさんが「日本サッカーの父」として愛された理由が伝わってくる。(文中一部敬称略)
クラマー氏が残した哲学とは。教え子・松本育夫氏の回顧録で振り返る「日本サッカーの父」
バイエルン・ミュンヘンが9月18日に発表した訃報は、日本サッカー界にも深い悲しみを与えた。デットマール・クラマーさんの他界。享年90歳。「日本サッカーの父」として長く畏敬の念を抱かれてきたクラマーさんが本当の意味で日本に残した哲学を、最も大きな薫陶を受けた一人、メキシコ五輪銅メダリストの松本育夫さんの回顧録とともに振り返る。
G大阪ACL4強、“救世主”米倉の軌跡。攻撃的MFからSBへのコンバートが広げた未知数の可能性
9月16日に行われたACLの準々決勝第2レグ。後半アディショナルタイムの劇的な決勝ゴールで全北現代(韓国)を3対2で撃破したガンバ大阪は、7シーズンぶりにベスト4へ駒を進めた。敗退濃厚の状況を一変させるヒーローとなったDF米倉恒貴は、攻撃的MFからサイドバックにコンバートされてまだ3シーズン目。遅咲きの才能を開花させ、日本代表でも初キャップを獲得した27歳の軌跡を追った。
破竹の6連勝。「V字回復」の要因は練習にあり。石井新監督の下、鹿島が取り戻した“鹿島イズム”
鹿島アントラーズの快進撃が止まらない。石井正忠新監督の緊急登板後に始まった連勝は「6」に伸び、セカンドステージの首位を走っている。ファーストステージで8位に甘んじ、トニーニョ・セレーゾ前監督の解任に踏み切った名門軍団が鮮やかなる「V字回復」を遂げた要因を探る。
物足りないカンボジア戦3-0。「決定力不足」以上に深刻な「決定機不足」を招いたハリルの采配
勝利という結果を手にしても、いまなお物足りなさが募る。3日のワールドカップ・アジア2次予選で、ホームの埼玉スタジアムでカンボジア代表を3対0で一蹴したハリルジャパン。何度も指摘されてきた「決定力不足」ではなく「決定機不足」に終始した試合内容を精査していくと、結果だけを求めて汲々としていた感が否めないヴァイッド・ハリルホジッチ監督の采配に行き着く。
長友が語ったインテル愛と日本代表への想い。カンボジアの壁に風穴を開ける“切り込み隊長”
アジア勢相手に4戦連続で白星から遠ざかっている日本代表が3日、カンボジア代表とのワールドカップ・アジア2次予選の第2戦(埼玉スタジアム)に臨む。シンガポール代表との初戦をまさかのスコアレスドローで終えたハリルジャパンにとって、必勝が義務づけられた一戦。インテル残留が決まり、コンディションも万全な炎の左サイドバック・長友佑都が、守備を固めてくるカンボジアに風穴を開ける。
七転び八起き。苦しみつつ前を向く湘南。“監督じゃない感じ”チョウ監督との絆が選手を成長に導く
湘南ベルマーレが存在感を増している。22日の川崎フロンターレ戦では開始早々に失点しながら、時間の経過とともに前への推進力を強めて逆転勝ちを収め、セカンドステージで4位タイに浮上した。J1残留どころか、年間総合順位でも上位を狙える快進撃の源泉を探っていくと、チョウ・キジェ監督と選手たちを結ぶ固い絆と、掲げてきた「湘南スタイル」が目指す究極のゴールが見えてくる。
遠藤航、疲れ知らずな湘南の成長株。チョウ監督の慧眼が見出した才能
遠藤航は今のJリーグにおいて最も注目すべき成長株である。湘南ベルマーレの絶対的な守備の支柱として活躍し、東アジアカップではA代表デビューを果たしている。成長著しい22歳はいかにして現在に至ったのか。それには、チョウ・キジェ監督の“慧眼”が隠されていた。
東京Vの快進撃を支える高木大輔。ストライカーとして覚醒した三男の飽くなき向上心
東京ヴェルディが止まらない。8日の横浜FC戦では大量6ゴールを奪い、約4年ぶりとなる5連勝をマーク。順位こそ前節の3位と変わらないものの、2位のジュビロ磐田との勝ち点差を「2」にまで詰めた。まさに絶好調のチームを象徴しているのはFW高木大輔。横浜FC戦での2ゴールを含めて、5連勝中で5ゴールを量産している19歳の急成長が、名門軍団を復活へと導こうとしている。
東京V、悲願のJ1昇格へ――。冨樫監督が掲げた2ヶ条の哲学と“緑の血”が受け継ぐDNA
東京ヴェルディが絶好調だ。約3年ぶりとなる4連勝をすべて完封で飾って3位に浮上し、クラブワーストの20位に甘んじた昨シーズンから一転、J1昇格争いに割り込んできた。J2全体を見渡せば、31得点こそ8位とやや物足りないが、23失点は4番目の少なさで踏ん張っている。数字の上では堅守速攻型に映るJリーグ黎明期の名門軍団はいま、日本リーグ時代から受け継がれてきたパスサッカーのDNAを再び発動させようとしている。復活の狼煙をあげるまでの舞台裏を、冨樫剛一監督に直撃した。
『ドS』と『ドM』あうんの呼吸が生み出した走力。J1残留へ、“一人多い”松本山雅が挑む真夏の消耗戦
真夏の消耗戦に突入したJ1のセカンドステージ。今シーズンから公表されているチーム走行距離とスプリント回数ですべての対戦相手を上回ってきた松本山雅FCは、反町康治監督のもとでその体に搭載してきたストロングポイントをさらに前面に押し出し、J1残留へ向けて突っ走る。
意志あるところに道は開ける――。欧州挑戦を決めた武藤の思い。FC東京・立石GMが語る移籍の真実
新天地マインツの一員として臨むブンデスリーガでの戦いへ向けて、首脳陣へのアピールに余念のないFW武藤嘉紀。振り返ってみれば、1年前はわずか2ゴールと荒削り感が否めなかった。短期間で急成長を遂げ、ヨーロッパへ旅立っていった理由を、FC東京の立石敬之ジェネラルマネージャーに聞いた。
ブログに綴られた岩清水の思い。ブームを文化へ、再び頂点へ、全てのエールを力に変えて前進する
連覇を目指したW杯だったが、決勝で米国に敗れたなでしこジャパン。前半立て続けの失点後に交代を指示された岩清水梓は、帰国後の会見でも憔悴しきった表情を浮かべていた。しかし、オフィシャルブログには多くのエールが寄せられ、岩清水は再び前へ進む意欲を燃やした。
無念の準優勝も、宮間あやが涙をこらえた理由。主将が背負う女子サッカーの未来
バンクーバーの地でアメリカに屈し、W杯優勝を果たせなかったなでしこジャパン。試合後、多くの選手が泣きじゃくる中、キャプテンとしてチームを牽引した宮間あやは必死で涙をこらえていた。何が彼女をそうさせているのか?
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