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藤江直人

“チェアマン”の産みの親。「ダイヤモンドサッカー」解説者が抱いていた言葉へのこだわり【岡野俊一郎さん追悼コラム】

さる2日に85年間の生涯を閉じた、日本サッカー協会の第9代会長、岡野俊一郎さんは1968年から東京12チャンネル(現テレビ東京)で約20年間放送された『三菱ダイヤモンドサッカー』の名解説を通じて、サッカーの普及に尽力した。ウィットに富んだ言葉の使い手だった岡野さんは、いまやすっかり市民権を得ている「チェアマン」という言葉の産みの親でもあった。生前に行った取材をもとに、岡野さんが抱いていた言葉への強いこだわりを再現する。(取材・文・藤江直人)

横浜FMの前身、日産自動車サッカー部の誕生秘話。一本の電話から始まった名門の軌跡【岡野俊一郎さん追悼コラム】

日本サッカー協会の第9代会長で、2002年のワールドカップ日韓共催大会の招致および成功に尽力した岡野俊一郎さんがさる2日、85年間の生涯を閉じた。国際オリンピック委員会(IOC)の委員を22年間も務めるなど、スポーツ界に幅広い人脈をもっていた岡野さんは、横浜F・マリノスの前身である日産自動車サッカー部の設立も「アシスト」していた。半世紀近くも前の秘話を、生前の岡野さんに行った取材をもとに再現した。(取材・文・藤江直人)

稲本潤一と小野伸二、J1で初共演へ。札幌で同じユニフォームをまとった2人の「黄金世代」

5シーズンぶりとなりJ1の戦いに挑む北海道コンサドーレ札幌が、1月中旬から温暖な沖縄で入念な第1次キャンプを積んでいる。昨シーズンからグローインペイン症候群に悩まされている小野伸二。そして、右ひざの前十字じん帯断裂の大けがからの復帰を目指す稲本潤一。札幌の地で初めて同じユニフォームに袖を通して3シーズン目になる、1979年度生まれの「黄金世代」を象徴する2人の元日本代表MFの現在位置を追った。(取材・文・藤江直人)

鹿島、柴崎放出も抜かりなし。大型補強敢行も伝統は堅持。常勝軍団が歩む新黄金期への道程

昨シーズンの二冠王者・鹿島アントラーズが、クラブ史上でも前例のない大型補強を成功させてシーズン開幕に臨もうとしている。司令塔・柴崎岳がリーガ・エスパニョーラ2部のテネリフェへ完全移籍したが、鈴木満常務取締役強化部長は早い段階から柴崎抜きの陣容を再構築。今シーズンから5枠に拡大される外国人枠もフル活用して、昨シーズンをはるかに越える強さを追い求める先に、常勝軍団は大いなる野望を描いている。(取材・文・藤江直人)

「天才」家長昭博が川崎Fを選んだ理由。30歳での決断。「模索中」のサッカー人生

元日本代表のMF家長昭博が、大黒柱としての居場所を築きあげた大宮アルディージャから川崎フロンターレへ新天地を求めた。ガンバ大阪ユース時代から「天才」と称されてきたレフティーにとって、14年間のプロサッカー人生で延べ9つ目のチーム。何が彼を駆り立て、30歳にして新たなチャレンジを決意させたのか。いま現在の思いだけでなく、これまでの語録も踏まえながら、家長が追い求めているものを探った。(取材・文・藤江直人)

■プロフィール
家長昭博(いえながあきひろ)
1986年、京都府生まれ。ガンバ大阪ジュニアユース、ユースを経て、2004年にトップチームデビュー。当時から「天才」と称される。2011年にはスペイン1部・マヨルカへ移籍。トップ下として活躍。出場機会が減ると、韓国1部・蔚山現在、古巣のガンバ大阪に期限付き移籍。2013年にマヨルカへ復帰し、2014年からは大宮アルディージャでプレー。2017年に川崎フロンターレへ完全移籍すると、チームのJ1初優勝に大きく貢献。なお同時期にガンバ大阪ジュニアユースにいた本田圭佑とは生年月日が一緒だが、本田はユースに上がれなかった。日本代表では3試合出場。

湘南のアイデンティティーを託された2人のホープ。幼稚園時からともにプレー、物語は新章へ

J2からの捲土重来を期す今シーズンの湘南ベルマーレ。菊池大介は浦和レッズ、三竿雄斗は鹿島アントラーズへと旅立ったが、希望の二文字も紡がれている。資金難に直面しても死守してきた普及・育成部門でジュニアからベルマーレひと筋で育ち、クラブのアイデンティティーを託されたMF齊藤未月とDF石原広教。同じチームでプレーすること、実に14年目を迎える東京オリンピック世代のホープを通して、ベルマーレの「これまで」と「いま」、そして「これから」を見ることができる。(取材・文・藤江直人)

鹿島加入の東福岡・小田逸稀にかかる期待。左SBで孤軍奮闘中の山本脩斗と“伝統の”競争へ

 二冠王者・鹿島アントラーズが、新シーズンへ向けて積極的に新戦力を補強している。Jリーグ屈指のボールハンター、MFレオ・シルバ(アルビレックス新潟)をはじめとする即戦力だけでなく、今春に高校を卒業するホープたちの加入も内定。特に先の第95回全国高校サッカー選手権大会にも出場した小田逸稀(福岡・東福岡)には、31歳のベテラン・山本脩斗が孤軍奮闘している左サイドバックのバトンを引き継ぐ存在になってほしい、という期待がかけられている。(取材・文・藤江直人)

日本はACL出場枠を維持できるか。ポイント算出方法が変更。高まる「爆買い」中国の脅威

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に臨む、アジア各国の出場枠を決める際の基準となるポイント算出方法が、大きく変更されたことが明らかになった。代表チームの成績が占める割合が現状の30パーセントから最終的にはゼロとなる一方で、ACLにおける成績が一気に重要視される。2月に幕を開ける2017シーズンのACLで、Jクラブ勢が果たすべきミッションがますます大きくなってくる。(取材・文・藤江直人)

Jリーグ新規参入クラブは専スタ構想が義務化? 紛糾した理事会。タブーなき改革への議論

イギリスの動画配信大手パフォーム・グループが提供するスポーツのライブストリーミングサービス『DAZN(ダ・ゾーン)』と締結した、10年におよぶ放映権料契約をいよいよ来年からスタートさせるJリーグ。もっとも、総額約2100億円にのぼるビッグマネーは「始めの一歩」にすぎない。日本サッカー界の未来をさらに明るいものとするために、村井満チェアマンはまもなく訪れる2017年において、タブーなき改革へ向けた議論を展開していくことを明言している。(取材・文・藤江直人)

昌子源、激動の1ヶ月で学びとった鹿島の伝統。「『いい試合をした』じゃあ意味がない」

Jリーグチャンピオンシップ制覇から、FIFAクラブワールドカップ準優勝へ。今シーズンの終盤戦で圧倒的な強さを誇った鹿島アントラーズで、ひときわ大きな存在感を放ったのが昌子源だ。クラブ伝統の「3番」を託されて2シーズン目で、Jリーグのベストイレブンにも初めて選出されたディフェンスリーダーは、26日間で7試合にフル出場を果たしたなかで何を感じ取ったのか。昌子が残した言葉の数々から、成長著しい24歳が残した戦いの軌跡を追った。(取材・文・藤江直人)

小笠原と曽ヶ端、鹿島支える2人の37歳。常勝軍団の伝統背負い、南米王者との一戦へ

鹿島アントラーズの快進撃が止まらない。開催国代表として初めて臨んでいるFIFAクラブワールドカップ2016で、アフリカ大陸代表のマメロディ・サンダウンズと対峙した11日の準々決勝(市立吹田サッカースタジアム)も2‐0で勝利。アジア勢初の決勝進出をかけて、14日夜に南米大陸代表のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)に挑む常勝軍団を、ともに1979年生まれの37歳の大ベテラン、キャプテンのMF小笠原満男と守護神・曽ヶ端準がいぶし銀の輝きを放つ存在感で支えている。(取材・文:藤江直人)

鹿島の永木、28歳で見せる心技体の成長。新天地での苦闘乗り越え、体現された永木らしさ

開催中のFIFAクラブワールドカップ2016で、開催国代表のJ1王者・鹿島アントラーズが緒戦を突破した。オセアニア大陸代表のオークランドシティ(ニュージーランド)に2‐1の逆転勝利を収めた8日の1回戦で、まばゆい輝きを放ったのはボランチ永木亮太。湘南ベルマーレから移籍で加入して1年目で、時間の経過とともに常勝軍団のなかに居場所を築きあげ、待望の日本代表デビューも果たした28歳はいま、心技体のすべてで充実したときの真っただ中にいる。(取材・文・藤江直人)

岩政大樹の生きざま。J1昇格はならず、岡山退団を発表。結果への責任とけじめ

セレッソ大阪が3シーズンぶりのJ1復帰を決めた、今シーズンのJ1昇格プレーオフ。熱き戦いをさらに盛り上げたのは、クラブ史上最高位の6位で初出場を果たしたファジアーノ岡山だった。準決勝で3位・松本山雅FCを撃破する下克上をなし遂げ、4日の決勝でも4位のセレッソに最後まで食い下がった。4日後の8日に退団が発表されたキャプテンにして精神的支柱、34歳の元日本代表DF岩政大樹のファジアーノにおける2年間を含めた熱き生き様を、彼が残した言葉から追った。(取材・文・藤江直人)

CS仕様の鹿島、「普段通り」の浦和。交代カードで顕在化した勝負強さの差

鹿島アントラーズの7シーズンぶり8度目の年間王者獲得で幕を閉じた2016シーズンのJ1戦線。年間勝ち点3位から、Jリーグチャンピオンシップ準決勝では同2位の川崎フロンターレを撃破。決勝では同1位の浦和レッズに先勝されながらも、3日の決勝第2戦では2‐1の逆転勝利をもぎ取り、アウェイゴール数の差で通算18冠目を獲得する下克上が成就された舞台裏では、いったい何が起こっていたのか。対照的に映った交代のカードの切られ方に、両チームの明暗を分け隔てた「差」が存在している。(取材・文:藤江直人)

鹿島、脈々と連なる「常勝軍団」のバトン。プラチナ世代へ引き継ぐための大一番。8度目の年間王者へ描くシナリオ

2016シーズンのJ1王者を決めるJリーグチャンピオンシップ決勝第2戦が、3日19時半に埼玉スタジアムでキックオフを迎える。11月29日の第1戦では年間勝ち点1位の浦和レッズが、敵地カシマスタジアムで1‐0で先勝。10シーズンぶり2度目の年間王者獲得へ大きなアドバンテージを得たなかで、年間勝ち点3位の鹿島アントラーズが下克上を成就させる可能性はあるのか。7シーズンぶり8度目の王者獲得へ、常勝軍団が描くシナリオを追った。(取材・文:藤江直人)

川崎Fの敗因。故障者の連鎖、大久保の移籍報道。大一番で悲嘆にくれた“等々力劇場”

川崎フロンターレと鹿島アントラーズが等々力陸上競技場で激突した、23日のJリーグチャンピオンシップ準決勝は、年間総合勝ち点で大差をつけられる3位に甘んじた後者が1‐0で制した。クラブ史上で最多となる勝ち点72、今シーズンのJ1最多となる68得点を叩き出した前者は、なぜ下剋上を許したのか。数々の劇的なドラマを生み出してきた「等々力劇場」が、悲嘆に暮れた理由を探った。(取材・文:藤江直人)

清水・小林伸二監督が成就させた青写真。昇格請負人の面目躍如。怒涛の9連勝でJ1復帰

清水エスパルスが1年でのJ1復帰を決めた。20日のJ2最終節で徳島ヴォルティスを2‐1で振り切り、松本山雅FCと勝ち点84で並び、得失点差で大きく引き離してJ1へ自動昇格できる2位を死守した。今シーズンから指揮を執る小林伸二監督は、これで4つ目のクラブをJ1へ導いたことになる。Jリーグ史上に残る「J1昇格請負人」の手腕と、エスパルスが右肩上がりに転じた軌跡を追った。(取材・文:藤江直人)

最終節を前に3位転落の松本山雅。三つ巴のJ1自動昇格争い。未曾有の大混戦、決戦の時は迫る

年間42試合を戦う長丁場のJ2は、いよいよ20日に最終節を迎える。首位の北海道コンサドーレ札幌を、勝ち点3差で清水エスパルスと松本山雅FCが追う未曽有の大混戦。3チームすべてがJ1へ自動昇格する可能性を残したなかで、敵地に乗り込んだ12日のFC町田ゼルビアとの第41節で実に17試合ぶりとなる黒星を喫し、得失点差でエスパルスの後塵を拝する3位に転落した松本山雅の試合後の反応から、運命の最終節を占ってみた。(取材・文:藤江直人)

吉田麻也がサウジ相手に警戒する「ファウル」。ポイントは攻撃時の守備オーガナイズ

グループBの首位を走るサウジアラビア代表を迎える、ワールドカップ・アジア最終予選第5戦のキックオフがいよいよ今夜に迫ってきた。勝ち点3差の3位につける日本代表にとって、2年後のロシア大会に出場するために必勝が求められる大一番。DF吉田麻也(サウサンプトン)はこれまでの苦戦を糧にしながら相手の強力攻撃陣を封じ込め続け、味方のゴールを呼び込む試合展開を思い描きながら、満員必至の埼玉スタジアムのピッチに立つ。(取材・文:藤江直人)

久保裕也、4年越しのA代表デビューへ。無念の五輪辞退を経て変化した日の丸への思い

オマーン代表をカシマサッカースタジアムに迎える、日本代表の国際親善試合が11日午後7時20分にキックオフを迎える。15日に控えるサウジアラビア代表とのワールドカップ・アジア最終予選第5戦(埼玉スタジアム)をにらんだ一戦で、攻撃の新たなオプションとしての期待を背負い、ヴァイッド・ハリルホジッチ体制下で初めて招集されたFW久保裕也(ヤングボーイズ)はストライカーの矜持と日の丸への熱い思いを胸中に秘めながら、4年越しのA代表デビューを果たす瞬間へ向けて静かに牙を研いでいる。(取材・文:藤江直人)

名古屋、J2降格という悪夢。GM兼任監督のもとで迷走。クラブが抱えてきた構造的欠陥

名古屋グランパスがクラブ史上初のJ2降格を喫した。引き分けでもJ1残留が決まった3日のセカンドステージ最終節で、すでに降格が決まっていた湘南ベルマーレに1-3で完敗した。2010シーズンにはJ1を制覇した「オリジナル10」の名門は、なぜ悪夢に見舞われたのか。歴史を振り返っていくと、小倉隆史前GM兼監督のもとで迷走した今シーズンの戦いだけにとどまらない、クラブの構造的な欠陥が浮き彫りになってくる。(取材・文:藤江直人)

東京五輪世代のエース、小川航基の現在地。U-20W杯出場権獲得。ポジティブな風をジュビロへ

中東バーレーンで開催されたAFC・U-19アジア選手権を日本サッカー史上で初めて制し、来年5月から韓国で開催されるFIFA・U-20ワールドカップへ、実に5大会ぶりに挑むことも決めたU-19日本代表。エースストライカーとしてチーム最多タイの3ゴールをあげ、4年後の東京オリンピックでも主役の一人を担うと期待されるジュビロ磐田のルーキー、FW小川航基の「現在位置」を追った。(取材・文:藤江直人)

本山雅志、プロ19年目で初体験の“プレッシャー”。故郷・北九州で挑むJ2残留争い

鹿島アントラーズで一時代を築いたレジェンド、37歳のMF本山雅志がJ2の舞台で奮闘している。今シーズンから完全移籍で加わった、生まれ故郷のギラヴァンツ北九州でJ2への残留争いを強いられているなかで、濃密すぎる経験と持ち前の明るく飄々としたキャラクター、日本代表でも発揮された卓越したテクニックでチームを鼓舞している大ベテランの“いま現在”を直撃した。(取材・文:藤江直人)

日本代表候補に選出されたシュミット・ダニエル。期待の大型GKが秘める無限大のポテンシャル

J2の舞台で存在感を放つ大型ゴールキーパーが、眩いスポットライトを集めている。17日から大阪・堺市内で実施された、ゴールキーパーを対象とした日本代表候補合宿にJ2クラブからただ一人、抜擢されたシュミット・ダニエル(松本山雅FC)。アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、仙台で育った異色の24歳は、無限大のポテンシャルと将来性をそのボディに秘めている。(取材・文:藤江直人)

決勝にしか出場できなかった代表選手たち。ルヴァン杯、代表ウィーク開催の弊害と改革の余地

延長戦を含めた120分間の死闘でも決着がつかず、PK戦にもつれ込んだ末に浦和レッズが勝利の雄叫びをあげた15日のYBCルヴァンカップ決勝。来シーズンからJ1の大会方式が3年ぶりに「1ステージ制」へ戻ることが決まったなかで、前名称のヤマザキナビスコカップから続く伝統のカップ戦のステータスをあげ、東京五輪世代の育成・強化を図るうえでも、改革のメスを入れる余地が十分に残されている。(取材・文:藤江直人)

「外国人枠」拡大はJリーグの成長につながるか。ドイツという手本。保護と競争のバランス

3シーズンぶりに「1ステージ制」へ回帰することを決めたJリーグは、中長期的な強化策として外国籍選手の登録枠を拡大することも決めている。日本人選手の出場枠を確保し、ひいては日本代表を強化する意味でタブーとされてきた施策を導入するに至った背景に何があるのか。外国人枠を撤廃して10年になるドイツのブンデスリーガに、真の意味での代表強化につながるヒントを得ることができる。(取材・文:藤江直人)

Jリーグが下した、「1S制への回帰」という英断。2S制導入・廃止の経緯と理由

Jリーグは12日の理事会で、J1の大会方式を2017シーズンから「1ステージ制」に戻すことを全会一致で承認した。ファンやサポーターの猛反対を押し切り、ある意味で批判を覚悟のうえで2015シーズンから導入した「2ステージ制+チャンピオンシップ」をわずか2年で終え、サッカーの“あるべき姿”に戻る英断を下したJリーグが抱える現状を、いま現在に至る軌跡とともに振り返る。(取材・文:藤江直人)

浅野、欧州組として日本代表へ合流。ドイツ移籍後に未熟さ痛感も、新たな経験で得た自信

プレミアリーグの名門アーセナルから、ブンデスリーガ2部のシュトゥットガルトへ期限付き移籍しているFW浅野拓磨が充実した時間をすごしている。9月の本格合流後で全4試合に出場し、球際における攻防などで自身に足りない部分を痛感。成長への階段を駆け上がるヒントを得たなかで合流したハリルジャパンの一員として、6日のイラク代表とのワールドカップ・アジア最終予選第3戦(埼玉スタジアム)で2戦連続のゴールを目指す。(取材・文:藤江直人)

最下位転落も貫く「湘南スタイル」。次のステップに向け、監督と経営者が共有するビジョン

湘南ベルマーレがもがき苦しんでいる。17日のアビスパ福岡戦で0-2の完敗を喫し、連敗は泥沼の「10」にまで伸びた。セカンドステージだけでなく年間総合順位でも最下位に転落したなかで、曹貴裁監督はクラブのDNAでもある「湘南スタイル」を貫くと力を込め、眞壁潔代表取締役会長は経営規模を拡大させていくことへの決意を新たにする。土壇場に追い込まれたベルマーレの現在位置を追った。(取材・文:藤江直人)

手倉森コーチ登用がハリルJにもたらす3つのメリット。日本人指導者が代表に入る必要性

今夏リオデジャネイロ五輪日本代表を指揮した手倉森誠監督が、コーチとしてハリルジャパンに再入閣することが正式に決まった。五輪本大会を指揮した日本人監督が、その2年後に開催されるワールドカップ出場を目指すA代表のスタッフに入るのは初めてのケースとなる。人心掌握術に長けた手倉森コーチがA代表にもたらす、3つのメリットをまとめた。(取材・文:藤江直人)

浦和・関根貴大、「24」番を背負い躍動。21歳のMFが追いかけてきた原口元気の背中

終盤戦に突入するセカンドステージで優勝争いを演じている浦和レッズを、ひときわ眩しい輝きを放つドリブラーがけん引している。167センチ、61キロのチーム最小兵にしてレギュラーでは最年の21歳、MF関根貴大はハリルジャパンと3シーズン目を迎えたヘルタ・ベルリンで大ブレークの予感を漂わせている永遠のヒーロー、FW原口元気の背中を追いかけながら、成長への階段を駆けあがっている。(取材・文:藤江直人)

韓国代表デビュー狙うオ・ジェソク。「加地さんのおかげ」。ガンバで成長したDFの感謝

9月1日に幕を開けるワールドカップ・アジア最終予選。ロシア大会出場をかけた熱き戦いは、日本代表対UAE代表(埼玉スタジアム)の他に5カードが組まれている。そのひとつ、ソウルワールドカップ競技場に中国代表を迎える韓国代表には5人のJリーガーが集結。出場すれば26歳にして初キャップを獲得するDFオ・ジェソク(ガンバ大阪)は、感謝の想いを力に変えてキックオフの笛を待っている。(取材・文:藤江直人)

リオ五輪は「Jリーグの敗戦」と語るチェアマン。育成改革へ。ルヴァン杯に東京五輪代表参戦案も

リオデジャネイロ五輪でグループリーグ敗退を喫した手倉森ジャパン。スウェーデン代表との最終戦を現地で観戦したJリーグの村井満チェアマンは「Jリーグそのものの敗戦だった」と受け止め、4年後の東京五輪へ向けて、鉄は熱いうちに打て――を合言葉に、リーグとして取り組める育成改革に待ったなしの状況で議論していく方針を明らかにした。(取材・文:藤江直人)

リオ五輪敗退も存在感示した大島僚太と植田直通。ハリルの期待。A代表定着はあるか

2年後のワールドカップ・ロシア大会出場をかけた、ワールドカップ・アジア最終予選がまもなく幕を開ける。9月1日にUAE(アラブ首長国連邦)代表と埼玉スタジアムで、同6日にタイ代表と敵地バンコクで対戦する2連戦に臨むハリルジャパンが25日に発表されるなかで、リオデジャネイロ五輪を戦い終えた手倉森ジャパンの主力たちも、年齢制限にとらわれない戦いに挑むチャンスを静かに待っている。(取材・文:藤江直人)

浦和・西川周作が作り出す独自のGK像。70m級アシスト。最後尾のゲームメイカー

浦和レッズの日本代表GK西川周作が、追い求める理想の守護神像へ一歩前進した。ホームの埼玉スタジアムに湘南ベルマーレを迎えた、6日のセカンドステージ第7節。開始8分に約70メートルの正確無比なロングパスを最前線へ通し、MF関根貴大の先制点をアシストした。レッズ移籍後で初めてマークしたアシストに込められた、11人目のフィールドプレーヤーに対する矜持をあらためてスポットライトを当てる。(取材・文:藤江直人)

久保裕也、五輪招集断念の背景。男子サッカーの特殊性。連盟間の温度差、クラブの利害

リオデジャネイロ五輪のサッカー競技が、日本時間6日の開会式に先駆けて幕を開ける。48年ぶりのメダル獲得を目指す日本は同5日午前10時にキックオフを迎える、ナイジェリアとのグループリーグ初戦に臨む。直前になってFW久保裕也(ヤングボーイズ)の招集を断念するなど、サッカー界におけるオリンピックの低い位置づけを生みだした経緯と背景をあらためて探ってみた。(取材・文:藤江直人)

浦和・李忠成が示した真骨頂。興梠不在時の2ゴール。生粋のストライカーとしての矜持

攻守のキーマン、DF遠藤航とFW興梠慎三をリオデジャネイロ五輪に臨む日本五輪代表へ送り出した浦和レッズに「救世主」が舞い降りた。負ければ今シーズンの年間王者獲得へ暗雲が垂れ込めていた、23日の鹿島アントラーズとのセカンドステージ第5節。後半から興梠が務めるワントップに入り、同点&逆転の2ゴールを奪った元日本代表FW李忠成の熱き咆哮が、ファーストステージで3位に甘んじた「赤い悪魔」を再び加速させる。(取材・文:藤江直人)

オーバーエイジという諸刃の剣。五輪経験者の助言。過去の代表チームに学ぶ手倉森J

リオデジャネイロ五輪に臨む日本五輪代表が、いよいよ決戦の地ブラジルに入る。日本を飛び立つ直前の7月19日と20日に千葉県内で行われた短期合宿では、オーバーエイジの3人が初めて若いチームメイトと対面。それぞれの武器を発揮し、チーム力をアップさせる化学反応を起こす“触媒”となるために、過去の苦い経験を反面教師にしながら、既存のメンバーとの相互理解を急ピッチで深めていく。(取材・文:藤江直人)

芸術的FK沈めた浦和・阿部勇樹。「他の人が蹴ってくれるので」。黒子に徹する主将の存在感

いぶし銀の存在感がトレードマークの男が眩い輝きを放った。9日に行われたセカンドステージ第2節。浦和レッズのMF阿部勇樹が約23メートルの芸術的な直接FKを決めて、チームを連勝スタートに導いた。阿部にとって実に6年ぶりとなる直接FKからのゴール。2013シーズンからリーグ戦の連続フルタイム出場を継続している、頼れるキャプテンをあらためてクローズアップする。(取材・文:藤江直人)

G大阪、中盤の配置転換で脱「宇佐美ロス」へ。トップ下・遠藤、ボランチ・倉田が放つ輝き

ファーストステージで6位に甘んじたガンバ大阪が、復活への狼煙をあげつつある。敵地に乗り込んだ2日のセカンドステージ開幕戦。ブンデスリーガのアウグスブルクへ完全移籍したエース宇佐美貴史を欠いたなかで、トップ下に遠藤保仁、ボランチには倉田秋をすえた新布陣が機能。ファーストステージ覇者の鹿島アントラーズから3-1の逆転勝利をもぎ取った試合内容に、長谷川健太監督も「プラス材料が出てきた」と手応えをつかんでいる。(取材・文:藤江直人)

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