「試合勘の欠如」を代表戦で補った香川
代表2連戦のため、香川真司は約1週間マンチェスターの地を離れた。しかし、その2試合(11日セルビア戦、15日ベラルーシ戦)でのプレーは散々なもの。得点機を創出できず、ボールを失い、本来持っている輝きの半分も披露することができなかった。ベラルーシ戦後、香川は「この2試合は、どこか入りきれてなかった部分があったのは事実」と、試合勘の欠如を認めた。
しかし、9月の代表戦2試合を経て迎えたチャンピオンズリーグのレバークーゼン戦では、試合勘が欠如した兆候こそ見られたものの、全体としては悪くないプレーを披露していた。代表戦のたびにパフォーマンスが低下している様子を見ていると、どうやら試合勘だけの問題ではないようにも感じられる。
もしかすると、日本代表では「マンチェスター・ユナイテッドの選手」という過度なプレッシャーにさらされ、それを重荷に感じている可能性もあるのではないだろうか? 現段階で真相はわからないが、過度のプレッシャーに苦しんでいるなら何かしらの対策が必要だろう。
さて、クラブにおける香川について話題を戻そう。代表での不調そのものは、良いニュースとは言えない。だが、試合勘が欠如している香川にとって、公式戦で2試合プレーしたという事実は朗報だ。移動の少ないヨーロッパでの試合だったため、疲労がそこまで溜まっていないと予想されるのもポジティブなポイント。代表での不調が純粋に「試合勘の欠如」からくるならば、今後間違いなく調子を戻していくはずだ。
ただ、今週末(19日)に対戦するサウサンプトンは、現在4位と好調。ホームでの対戦とはいえ、難しい試合になるだろう。香川のポジションとなる左ウイングに関しては、攻撃的なウインガー・ナニの調子が上向いており、デイビッド・モイーズ監督が彼を押しのけてまで香川をスタメンするとは考えにくい。