ヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は23日、中国で開催されるEAFF東アジアカップ2015に向けたメンバーを発表した。
日本代表を率いて4試合を消化したヴァイッド・ハリルホジッチ監督。親善試合3試合では快勝を収めたものの、6月16日に行われたW杯アジア2次予選の初戦シンガポール戦ではまさかの引き分け。
この日の会見で、改めて胸中を問われると「全てを分析したが、簡単に何かを言える試合ではない」と振り返った。
それでも、こういった試合だからそこチームの欠点は炙り出たとも言える。指揮官は「私の、チームの最大の使命は得点者を見るけること」とし、「強豪相手でも得点を決める選手を見つけなければならない」と語った。
しかし、日本サッカー界で長年の課題とも言える決定力不足はFWだけの問題ではない。そのため、海外組不在の今大会を「次の“Aチーム”の合宿へ誰を呼ぶか見極めるため」とした。
今大会のチームを“B代表”と位置付けた指揮官は、“昇格の条件”として「戦える選手」を挙げた。
「3つの対戦国は我々にかなりの敵対心で挑んでくる。なにより中国でのアウェイ戦は強いメンタルが必要」
就任以降全試合をホームで戦ってきたハリルジャパンにとって、敵地での勝負は貴重な経験となる。
この会見前、指揮官はJリーグの監督ミーティングに出席し、「日本はもっと上のレベルへ行ける。そのためにも現代フットボールをもっと見て欲しい」と伝えたという。
その上で現代フットボールの特徴について「かなり速く、激しくもオーガナイズされている。その中で適応力と集中力を持ったチームが勝つ」と述べた。
東アジアカップ連覇に挑む23選手に求める最低条件は“戦える”こと。それをクリアした上で「違いを見せる、得点を決める選手が必要」と語ったハリルホジッチ監督。
「できるだけ多くの選手を使う」と宣言した指揮官がJリーガーたちに求めることは「自らの能力と価値を見せること」である。
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