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ゼニトFWフッキ、露W杯開催を懸念「ほぼ全ての試合で人種差別を目にする」

text by 編集部 photo by Getty Images

ゼニトFWフッキ、露W杯開催を懸念「ほぼ全ての試合で人種差別を目にする」
ゼニトに所属するFWフッキ【写真:Getty Images】

 ゼニトに所属するブラジル代表のFWフッキ(28)が、ロシアリーグで受けている人種差別について胸の内を明かした。

 かつてJリーグでもプレーしたフッキは、2012年9月にポルトからロシア史上最高額でゼニトに加入したものの、相手サポーターによるサルの鳴きまね(モンキーチャント)や審判から浴びせられる人種差別発言など受けてきた経緯があるため、2018年にワールドカップを開催する同国に実態に警鐘を鳴らしている。

 フッキは『AP通信』に対し、「もしもW杯でそれが起きた場合は、本当に酷い話になるだろう。ロシアのクラブでプレーしていると当たり前のように起きていることだが、世界には発信されず、世界はこの実態を知らない」と国内の内情を告白。

 続けて「ほとんど全ての試合で人種差別を目にしている。最初は怒りを表していたが、そんなことをしてもどうしようもならないと悟った。だから今はただファンに投げキスをして、怒らないように努めている」と問題を解決できない現状に徒労感を示した。

 また、ウファに所属するガーナ代表のMFエマニュエル・フリンポンも先日の試合で人種差別を受けたと主張。ガーナサッカー連盟がロシアサッカー連盟に変革を求める声明を公表し、UEFAやFIFAにロシアリーグの調査を促す動きを見せている。

 なお、W杯ロシア大会組織委員会のアレクセイ・ソローキン氏は、「人種差別が起きているのはロシアだけのことではない。この国のリーグで突然生まれたわけではなく、彼らが(人種差別者)がW杯に悪影響を及ぼすと推測するのは間違っている。なぜならW杯には異なる雰囲気があり、通常とは別物の大会だからね」と、ロシアに対する批判を一蹴している。

【了】

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