10月13日に新潟で行われた天皇杯3回戦アルビレックス新潟対大分トリニータ戦。試合後、1-0で勝利した大分トリニータの田坂和昭監督は、会見でこんな感謝の言葉を述べていた。
「降格が決まった中、大分からサポーターが来てくれ、『辻尾ジャパン』がたくさん応援してくれたことが非常にありがたく、心から感謝している。」
会見でも監督からその名が触れられた辻尾ジャパン。
一体何なのかと思うだろうが、これは大分トリニータに所属する辻尾真二選手の個人応援団「○辻軍団」のことである。新潟で試合が開催されるたびに、数百人単位で辻尾の応援に駆けつけるこの軍団は、いまやサッカーファンの間でも知らぬ者はいないほど。この試合でも約300人ほどが駆けつけて、圧倒的な存在感を放っていた。
その光景を掲載するメディア媒体や、SNSで発信するサポーターも少なくないほどだ。この試合でベンチスタートだった辻尾は後半33分に出場を果たしている。
ではなぜ新潟なのだろう。
辻尾は新潟出身というわけではない。実は辻尾の父・敏明氏が佐川急便の前社長(今年退任)であり、辻尾の父親が新潟にいた際にお世話になった関連会社の社長が、社員を駆り出して辻尾選手個人を応援しているというのがきっかけのようだ。
とはいえ、数百人単位で駆けつけるその圧倒的な動員力は群を抜いており、辻尾が移籍すると、そのたびに応援シャツやフラッグもすべて新調しているなど、その応援愛は本物だ。ネット上で「動員に困ってるチームはぜひ辻尾獲得を」という声があがるのも無理もないのかもしれない。
【了】
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