インテルでも盛大に送り出されていたスタンコビッチ
11日の国際親善試合セルビアvs日本戦は、デヤン・スタンコビッチの代表引退試合となった。
先発した彼は前半10分、両チームの選手たちが作った花道を通ってピッチを去るが、その際に長友と”お辞儀”。この様子は、スタンコビッチがプロとして15年の歳月を過ごしたイタリアでもちょっとしたニュースになっていた。
「偉大なチームメイト、そしてピッチ上の司令官に対する、これ以上ない敬意の印」。ジェスチャーの意味は、この国にもすっかり浸透しているのだ。
もっとも引退セレモニー自体は、すでにイタリアでも行われていた。第1節のインテルvsジェノア戦のキックオフ前、家族と共にピッチに出て、サン・シーロに集ったファンの前に挨拶。ゴール裏には、次のような横断幕が掲げられていた。
「我々はともに世界の頂点に立って夢を叶え、時には塹壕の中で苦しみを共にした。我々の勇士、デヤン・スタンコビッチ。ここは永遠に君の祖国だ!」
インテルには所属10年、公式戦326試合に出場。リーグ戦5連覇に2009-10の三冠獲得と近年の黄金期を支えた中心メンバーの一人として、ファンからはとても愛されていた選手だった。
【次ページ】全力でチームを支える姿をファンも支持