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日本代表 11年前

ワールドクラスの洗礼をまともに受けた柿谷。得点力向上のために見つかった課題とは?

セルビア戦で1トップとしてスタメン出場した柿谷は、ほとんど見せ場を作ることができないまま後半23分にピッチを去った。イバノビッチ、ナスタシッチといったワールドクラスのCBとマッチアップして見つかった課題とは?

text by 河治良幸 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

本来なら通るはずのパスが通らない

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セルビア戦は柿谷にとって厳しい試合となった【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 決め手の差が2-0という結果に表れた試合だった。ザッケローニ監督は「チャンスを作ったが、決めきる力がなく、チャンスの数にゴールの数が結びつかなかった」と振り返る。日本は前半31分に香川がGKのストイコビッチと1対1になるなど、何度か好機を逸し、失点後も同点の可能性があった。

 しかし、日本が崩しかけた場面でもチェルシーのイバノビッチとマンチェスター・シティのナスタシッチが組むセンターバック・コンビに阻まれたことは、事実としてしっかり受け止めて今後に活かしていくべきだ。

 特にワールドクラスの洗礼をダイレクトに受けたのが柿谷だ。後半9分に反転気味のトラップからシュートを放ち、惜しくもGKの正面に飛んでしまったのが、フィニッシャーとしては唯一の見せ場だった。

 序盤はほとんど前線にパスが出てこなかったが、日本の中盤が落ち着いたことで、本田や長谷部、香川からタイミングをはかった縦パスが出てくる。「みんなからいいパスが来るので、動き出しさえ良ければ」。そう語る柿谷は攻撃の流れに合わせ、相手のセンターバックを外した瞬間にボールを受けようと、鋭い動き出しを繰り返した。

 しかし、イバノビッチとナスタシッチにうまく挟まれ、本来なら通るであろうパスもGKに直接取られてしまうなど、ゴール前の能力を発揮させてもらえない。サイドを起点とした攻撃に連動して裏を突きかけても、20歳でシティの主力を担うナスタシッチに先回りされた。

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