マンチェスターU時代のFWフォルラン【写真:Getty Images】
セレッソ大阪を退団した元ウルグアイ代表のFWディエゴ・フォルラン(36)は、かつて所属したマンチェスター・ユナイテッドを率いるルイ・ファン・ハール監督の南米出身選手に対する偏見に苦言を呈している。
ユナイテッドは昨夏、レアル・マドリーからアルゼンチン代表のMFアンヘル・ディ・マリアをプレミアリーグ史上最高額の5970万ポンド(約101億円)で獲得。また、モナコからは欧州指折りのストライカーであるコロンビア代表のFWラダメル・ファルカオを期限付き移籍で補強した。しかし、両選手は英国フットボールのスタイルや指揮官の戦術に馴染むことができず、最後まで主力級の活躍を見せることはできなかった。
UAE紙『The National』でフォルランは、自身と同じくユナイテッドで苦しい時期を過ごすディ・マリアについて「彼は代表チームで快適にプレーしているように見えるが、ユナイテッドではそうではない。ファン・ハールは決して南米出身の選手を重用しようとはしない。私の友人であるファン・ロマン・リケルメ(バルセロナ時代に同監督の下でプレー)も同じ意見を持っているだろう。彼はバイエルン監督時にも南米出身の選手を放出していた」と古巣クラブの指揮官を痛烈に批判。
ディ・マリアはチリで行われているコパ・アメリカ(南米選手権)準決勝のパラグアイ戦で2得点を挙げ、アルゼンチンをファイナルに導いた。同選手は来季もユナイテッド残留を明言しているが、今夏の移籍で指揮官好みの新しい選手が加入すれば厳しい先発争いに直面することになる。
フォルランは「選手はロボットじゃない。何か間違ったことがあっても、監督は問題解決の手助けをする必要がある。彼は違いを生み出せる選手であり、尽くすだけの価値がある。放出したら後悔することになるだろう。彼にチャンスの与え、信頼を示すべきだ」と語り、オランダ人指揮官の起用法に異論を唱えた。
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