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川崎一筋12年・伊藤宏樹、ヤマザキナビスコカップに懸ける熱い思いとは?

「フロンターレに長くいる人は、ナビスコカップに対していろんな思い出があると思う……悔しい思い出ばっかりですけど」
ナビスコカップ決勝進出をかけた浦和戦に向けて意気込みを聞くと、伊藤宏樹からそんな苦笑いが返ってきた。

text by いしかわ ごう photo by Asuka Kudo / Football Channel

川崎一筋12年・伊藤宏樹、ヤマザキナビスコカップに懸ける熱い思いとは?
伊藤宏樹【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

「フロンターレに長くいる人は、ナビスコカップに対していろんな思い出があると思う……悔しい思い出ばっかりですけど」

 ナビスコカップ決勝進出をかけた浦和戦に向けて意気込みを聞くと、伊藤宏樹からそんな苦笑いが返ってきた。

 伊藤宏樹といえば、クラブ最古参の現役選手として知られている。川崎フロンターレのJ2時代を経験しており、中村憲剛以上の古株でもある。
 
 言い換えると、過去のナビスコカップで味わった苦い記憶を一番良く知る選手かもしれない。「フロンターレと言えば、決勝の後に謝罪したイメージがまだ強いと思うし」と、4年前の決勝後の出来事を払拭したいという気持ちについても、チラリとのぞかせていた。それだけの決勝に対する思いは強い。

「決勝と行くのと行かないのでは全然違うので、まずは決勝に進みたい。それに今年のナビスコは色々なメンバーが出ているので、チームとして勝ち残ってきた感じがある。チャンスだと思っている」

 最終ラインを支えていた井川祐輔の負傷離脱もあり、この浦和戦では出場機会が巡ってくることになりそうだ。常に冷静沈着で、カバーリングを含めて安定感あるディフェンス力は、ベテランの味というフレーズがぴったりと当てはまる。

「やってみないとわからないけど、雰囲気にのまれやすいスタジアムなので気をつけたい」

 そう話していたので、「あの雰囲気で緊張とかするタイプですか?」と突っ込むと、「俺が今さら動じたらマズイでしょ。何年サッカーやってるんだって話になるし」と一言。

 無失点ならば無条件で勝ち抜きが決まるこの試合、フロンターレの最終ラインは、ジェシと伊藤のベテランコンビで立ち向かう。

【了】

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