10月1日に放送されたTBSテレビ「スーパーサッカー」の番組内で「シリーズ・オシムの言葉第3弾」が放送されたので、全内容を文字に書き起こして紹介したい。
今回のテーマは「日本サッカーの10年後への育成について」。
冒頭でまずオシムが提言する。
「日本の若い世代のセレクションに問題があるんだ」
「日本サッカーを育てるには、今ではなく未来のサッカーを想像し、それに適応できるように育てなきゃいけないんだ」
続いて番組は、最近の日本代表の戦いぶりを紹介。FIFAランキング上位の国に対して勝てていないことを明示した上で、ではどうすればいいのか、との問いかけからオシムの言葉を引き出す。
「日本のDFにはスピードがない。中盤も速くないから守れない。足の速い選手が決定的に足りない。それが日本のハンディキャップだ」
「これからはスピードのある選手の時代だ。走れない選手は使われなくなる」
「若い世代ではテクニックはもちろんだが、スピードのある選手を選択すべきだ。陸上選手のような速さは必要ないがね」
ここで番組が「単純な足の速さではなく、一瞬の加速力やプレースピードの速さに秀でた選手を選び育てることが未来につながる、とオシムさんはいいます」と補足し、続けてオシムの言葉を紹介した。
「何をつくるにしても材料は必要だが、日本には材料がある。日本人は走れる上に技術があり、クレバーな選手が多い。問題はいかにして完成品にまとめるかなんだ」
映像はバルセロナに所属する12歳の日本人、久保建英君を映し出す。オシムが続ける。
「いきなりメッシを探そうとしても時間の無駄だ」
「スコットランド人が一貫してスコッチを飲むように、日本人は頑固に日本酒を呑みつづけてほしいね」
と、最後はオシム節でまとめる構成でコーナーを締めた。
【了】
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