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元FWのシンガポール代表GKイズワン「日本からオファーが届けば検討したい」

text by 編集部 photo by Getty Images

元FWのシンガポール代表GKイズワン「日本からオファーが届けば検討したい」
シンガポール代表GKイズワン・マフブドは日本でのプレーを希望【写真:Getty Images】

【日本 0-0 シンガポール 2018年ロシアW杯アジア2次予選】

 16日に行われたロシアW杯アジア地区2次予選で日本代表と対戦したシンガポール代表は、アウェイで貴重な勝ち点1を獲得した。

 FIFAランキング154位のシンガポールにとって、100位近く順位の違う日本相手の引き分けは歴史的な一歩だ。

 ミラクルともいえる引き分けの立役者となったのがGKのイズワン・マフブドだ。代表の若手育成のためにシンガポールから越境してマレーシア・スーパーリーグに参加しているライオンズXII所属の小柄なGKは、スーパーセーブ連発で一気に名を上げた。

 日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も「シンガポールのGKを褒めなければいけない。6、7点は彼が止めた。これほどGKが止めたのを見たことがない」と驚異のハイパフォーマンスにお手上げだった。

 シンガポール代表のベルント・シュタンゲ監督は「今日はイエローカードを1枚も貰わなかった。しっかりと正しい守りをして、自分たちをコントロールしたからだ」と守備陣を称賛したが、イズワンのプレーに最大限の賛辞を贈っている。

 代表デビューは2011年で、翌年にはAFFスズキカップで東南アジアNo.1を経験。2013年にはライオンズXIIの一員としてマレーシア・スーパーリーグを制し、3週間前にもマレーシアFAカップで優勝するなど、24歳にして多くのタイトル獲得に貢献してきたイズワンには驚きの過去があった。

 シュタンゲ監督は記者会見で「彼は元ストライカー」と明かしている。そして、「彼は若く、まだ24歳で、じきに大きなクラブから誘いが来るのではないかと思う。いまはシンガポールの重要な一部を担っている」、「素晴らしい選手なので、日本でプレーする日もくるのではないだろうか」とイズワンの才能を絶賛した。

 当のイズワンは自身の将来についてどのような考えを持っているのだろうか。

 試合後、取材に応じた若き守護神は「頑張ってすべてのシュートを全力でセーブしようとした。チームの努力がすべてだった。守備陣がよく守った。僕にとって良い日になった」と引き分けという結果への満足を語る。

 さらに「慣れ親しんだ環境から出る必要がある。日本のクラブからオファーが届けば検討したい。もちろん日本でプレーできれば成長できる」と述べ、現状からのステップアップを望む意思を明かした。

 いくつも世界レベルのセービングを披露し、アウェイの地でチームを救ったイズワン。日本戦でのまばゆいばかりの輝きがキッカケとなり、将来Jリーグでプレーする姿が見られるかもしれない。

【了】

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