香川真司【写真:Getty Images】
【日本 0-0 シンガポール 2018年ロシアW杯アジア2次予選】
MF香川真司は、またしても勝利をもたらす存在となることができなかった。
チームは惨敗に終わり、自身も苦しみ抜いたブラジルW杯から新たな一歩目となるはずだったこのシンガポール戦。前日の15日には「責任感であったり、結果をこの4年でさらに求めていかないといけないし、現状のままではいけないのは分かっている。厳しくやっていきたい」とその思いを口にしていた。
しかし、自身はシュートチャンスを決め切れず、最も早い61分にFW大迫勇也との交代を余儀なくされ「悔しい」と一言発したのち、「それ以上の言葉は見つからない」と心境を吐露した。
当然、背番号10とトップ下として大きな責任を伴う存在でもあるため、チームが苦しい時にこそ活躍が期待される。その意味でも、指揮官が最初の交代選手として選択したことを重く受け止めなければならない。
「これが自分の現状。これが自分の実力。点を取れないこと、結果を残せてないことが実力。練習するしかない」
自らの“個の力”を高める意思を示した香川だが、もちろんそれだけで解決できるものではない。そのため、「もっとボールを引き出したいし、もっとボールを受けたいというのをこれから要求していきたい」とチームの中心として機能するためにより一層の努力をする意欲を語った。
ただ、勝利を得られなかったとはいえW杯に向けた戦いは始まったばかり。グループ2位までが通過できるアジア2次予選、最終予選では1つの失敗が幸か不幸か大きなものとならないのも事実。
それを熟知している香川も「結果に関しては悔しいけど負けてはない。ホームでこういった戦いをしてしまったことはファンに申し訳ないけど、前を向いてやっていきたい」と顔を上げた。
【了】