『俺が代表引退するまであと20アシストはしろ』
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督就任後、3試合目の国際Aマッチとなった11日のイラク戦(日産)。その開始わずか5分、日本代表の新ホットラインがいきなり完成した。
代表キャップ数152試合を記録する遠藤保仁(G大阪)が長年背負った7番を引き継いだ男・柴崎岳が、ハーフウェーライン手前左寄りの位置からの鋭いタテパスを送った。
これにエース・本田圭佑(ミラン)が鋭き反応。一気にゴール前へ飛び出し、寄せてきたドゥルガム・イスマエルをしっかりと体で押さえて左足を一閃。幸先のいい先制点を手に入れたのだ。
「タイミングよくホントにボールが出たんで。決めることができてよかった。ああいう形はまだ少ないですけどね。でもちょこちょこ増え出しているのは、アタッカーとして着実に階段を上ってるという実感ですね。
毎試合点が取れなくても、ああいった飛び出しで2~3本外したとしても、所属クラブでもやれれば、もう一段階グレードアップできると思うんですけどね」と電光石火の一撃を決めた背番号4は自身の手ごたえと課題の両方を口にした。
そのうえで、絶妙のお膳立てをしてくれた22歳の若き司令塔の頭抜けた能力に太鼓判を押すことも忘れなかった。
「岳には高い要求をしています。半分冗談で言ったんですけど、『俺が代表引退するまであと20アシストはしろ』とね(笑)。
(自分みたいなゲームメークをしてくれる選手が出てきたら楽だと前に言っていたが?) 岳にはそういう自覚も十分出てきてると思うし、経験のところがまだ若いですけど、それは時間が解決するもの。
度胸というか振る舞いみたいなものは、あの若さで堂々とあの代表でやってるってところを見れば、ホントにみなさんの期待に応えられる選手なんじゃないかなっていうのは感じますけど」