バルセロナが4年ぶりの栄冠【写真:Getty Images】
【ユベントス 1-3 バルセロナ チャンピオンズリーグ決勝】
今季の欧州サッカーを締めくくる最高峰の戦い、チャンピオンズリーグ決勝が現地6日に行われ、ユベントスとバルセロナが激突した。
キエッリーニを負傷で欠いたユベントスは、戦前の予想通り4バックを採用。3チームで5回目のCL決勝となるエブラや、ミラン時代に優勝経験のあるピルロらベテラン勢が揃ってスタメンに名を連ねた。
バルセロナはCLで正守護神を務めてきたテア・シュテーゲンが引き続きゴールマウスに立つ。恐るべき破壊力を誇るメッシ、ネイマール、スアレスの3トップが健在で、負傷が心配されたイニエスタも先発メンバーに入った。
試合は開始早々に大きく動く。4分、左でDFを引きつけたネイマールが隙間を縫って中央へパスを送り、イニエスタが受けてラストパス。最後は2列目から走りこんでいたラキティッチが押し込んでバルサが重要な先制点を手にする。
このゴールで完全に主導権を掌握したバルサは、3トップを中心に何度もシュートチャンスを作っていく。ユーベはブッフォンのスーパーセーブ連発で何とか1失点でしのいだが、ビダルとポグバが不用意なファウルでイエローカードを受けるなど、歯車が全くかみ合わなかった。
唯一可能性を感じさせたモラタとテベスの2トップだったが、ピルロをはじめとした中盤からのパスがことごとく寸断され、数えるほどしか攻撃に絡めず前半を終えている。
後半に入ってもバルサペースが続くが、55分に再び試合が動いた。マルキージオのヒールパスを受けて右サイド深くまで走りこんだリヒトシュタイナーがDFのタイミングを外してグラウンダーのボールで折り返し、テベスが反転しながらシュート。一度はテア・シュテーゲンに弾かれたが、こぼれ球にモラタが詰めてユーベが待望の同点ゴールを奪った。
ユーベはモラタのゴールで自信を取り戻し、躍動し始める。だが、それも長くは続かなかった。
68分、エリア手前でメッシがドリブルを仕掛け、対応が遅れたDFの間から強烈なシュートを放つ。これはブッフォンに止められたが、こぼれ球に反応したスアレスが無人のゴールに蹴りこみ、バルサが勝ち越し点を奪った。
それまでファインセーブを連発していたブッフォンだったが、シュートを弾いた場所をミスし、失点につながってしまった。
直後の71分、今度はJ・アルバのクロスにネイマールが頭で合わせてゴールネットを揺らす。しかし、ヘディングしたボールが手に当たっていたと判定され、追加副審によってゴールは取り消されてしまった。
勝ち越したバルサは78分にイニエスタに代えてシャビを投入する。歴代最多のCL通算出場151試合目となり、バルサでのラストゲームに臨むシャビは、長く共にプレーしたイニエスタからキャプテンのアームバンドを受け取ってピッチに立った。
その後セットプレーを中心にゴールを狙うユーベに対し、バルサは後半アディショナルタイムにネイマールが追加点を奪い、強さを見せつけて勝利。4年ぶり5度目となるCL王者の栄冠をつかみ取った。
【得点者】
4分 0-1 ラキティッチ(バルセロナ)
55分 1-1 モラタ(ユベントス)
68分 1-2 スアレス(バルセロナ)
96分 1-3 ネイマール(バルセロナ)
【了】