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「茹でガエル」どころかすでに赤字
澤山:こちらが2013年3月13日のJリーグのニュースリリースです。公益社団法人日本プロサッカーリーグの決算を承認したというところで、放映権料収益が43億8700万円、協賛金収益が26億5800万円で、これで経常収益が96億4000万円。
一方で費用が98億2700万円で、要は約1億8600万円の赤字なんですね。中西さんが「茹でガエル」というふうに表現されましたけど、すでに赤字がでている。そこに今後「約10億円の減収が見込まれる」という話が出たんですよね?
宇都宮:そう。「2015年に手を打たないと、2014年に10億円ほどショートするリスク」があると。だからこそ、2015年に大会システムを変えることによって、10億円が現状維持されるという説明でした。
澤山:つまり、そこに尽きますよね。正味財産期末残高が19億1200万円、ここで10億飛んだら、支出を絞らない限り行き詰まりますよね。すでに赤字2億のところにさらに10億飛ぶっていうのは現状のJリーグ事務局にとって大きなダメージ。
減収分をそっくり配分金に充当すれば、中西さんご説明のようにJ1とJ2それぞれに数千万円分の減額となる。ここを確保するために手を打たざるを得なかった、ということはわかります。
宇都宮:10億っていう数字をどう見るかっていうところで「目先の10億、たかが10億」みたいな言い方する人もいるけど。
澤山:実際は、その「目先の10億」をとらないと3年後にJリーグは崩壊してます、という。酸素が足りなくて水面に上がるしかない、それぐらいの状態だということで。
宇都宮:例えとしては、それが一番適切かもしれないですよね。