2018年のW杯開催が危ぶまれるカタール【写真:Getty Images】
2022年のW杯招致が決定しているものの、FIFAで起きた大規模な汚職事件の影響で開催が危ぶまれているカタール。会長選で再選しながらも、4日後にゼップ・ブラッター会長が辞任するという報道があった翌日には、カタールの株式市場が一時3%も下がったという。
2022年カタールW杯は2018年ロシアW杯とともに米FBIが調査に乗り出しており、開催が危ぶまれている。米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』はカタール政府がW杯開催に向けて2000億ドル(約24兆8000億円)を用意していると報じており、開催が不透明になった今、経済の動きが徐々に停滞してきているという。
7年後に来たるW杯開催に向けてスタジアムや周辺設備のインフラ建設を進めるカタールにとって、別の国でW杯が開催されるとなれば、設備過剰となりこれまでの投資が水の泡となってしまう。
万が一開催地が変更となった場合には、3600億ドル(約44兆6400億円)を鉄道設備の建設に充てる計画もあると同紙はみている。
一方、カタールにとって最も痛手となるのはW杯開催による観光客の特需がなくなることである。来場者数は100万人とも見込まれており、カタール政府が最も懸念している点でもある。
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