EL出場権すら逃したインテル
「ヨーロッパへの挑戦は終わった? そうだ」
23日、ジェノアとの熱戦の末に敗れたインテルのロベルト・マンチーニ監督は、ヨーロッパリーグ(EL)出場権争いからの脱落を宣言した。ジェノアやサンプドリアがUEFAライセンス取得に失敗すれば、最終順位次第で出場権が転がり込んでくる可能性もなくはない。ただ競技上、残り1試合でライバルたちの勝ち点差を十分に詰められなかった事実を前に、指揮官は挑戦への失敗を悟った。
経営権がエリック・トヒル新会長の手に渡って2シーズン目。彼らの目標はチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得にあったものの、成績が伸びなかったためワルテル・マッツァーリ監督を解任する。
そしてそこから、チームに大幅に手を加えた。マンチーニ監督を招聘し、システムを4バックに切り替えつつ必要な選手も揃えたが、CLはおろかEL出場権内にも手が届かなくなってしまう。不調に終わった要因は、どこにあったのだろうか。
要因として考えられることは3つある。まず一つは、システムの変更がうまくいかなかったことにある。
【次ページ】定着しなかったシステム