柏を救った20歳の若武者
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦の2ndレグが26日に行われ、柏レイソルは水原三星ブルーウィングスと対戦し、1-2で敗れた。しかし、敵地での1stレグを2-3で終えていたため、アウェイゴール数で上回った柏が準々決勝進出を決めている。
ホームでの2ndレグを優位な状況で迎えたのは柏だったが、序盤から猛然とゴールに迫る水原三星に押され、劣勢を強いられる。その中で56分までに2失点を喫し、敗退の危機に追い込まれた。
しかし、20歳の若武者が柏を救う。65分、レアンドロがエリア内で粘り、こぼれ球を小林祐介が豪快に叩き込んで1点を返す。「結果を求めて、やってやろうという気持ちだった」と語る通り、渾身の一発で2戦合計スコアをタイに戻し、チームを準々決勝に導いた。
これまでなかなか出場機会に恵まれなかった小林だが、ACLの大一番でチャンスを掴み、見事その起用に応えた。試合後、「相手はくるとわかっていたし、そこでひるんだら負けだと思っていたので、思い切ってやろうと思っていた」と、この一戦への想いを明かしている。
だが、苦しい展開を打開できず、ビハインドを背負ってしまう。それでも小林は「1点取れば(準々決勝に)進出できるとわかっていたので、諦めずにゴールだけを取ろうと考えていた」と強い気持ちを忘れず戦えたことを勝因に挙げた。
チームを勝たせたい気持ちが生んだプロ初ゴールは見事な一撃だった。「自分のゴールでベスト8に進出できたので、すごく嬉しい」と心境を語る小林は、初ゴールの場面を「こぼれてくるだろうなと思いながら前にいっていて、いいところにこぼれてきたのを何も考えずに打ったら入った」と振り返る。