走ってはいるが効果的ではない守備
香川がマンチェスターダービーでスタメンとして出場出来るかは、難しい状況だ。
理由の一つが、体調が万全ではない点。火曜日のチャンピオンズリーグ初戦レバークーゼン戦の時点で、香川の風邪は完治していなかった。香川自身も「とりあえず体調戻したい」と語るように、多少無理していた部分はあったのだろう。そんな状況でモイーズ監督が、さらに香川に無理をさせて連続2試合スタメン起用するというのは考えにくい。
二つ目の理由が、香川の守備の能力が、ダービーのような強度の高い試合になると、大きな穴になってしまいかねないからだ。
ここまでいくつかの記事で「香川の欠点は守備面」と何度か語ってきたが、その度にSNS等で「香川は守備のときもしっかり走っている」というような指摘を読者の方々から受けてきた。確かにそれは否定しない。ただ、走っているからといって、効果的な守備を出来ているとは限らないのだ。
ユナイテッドの左ウイングに求められる守備は大きく分けると二つ。
一つ目は、高い位置からのプレッシャーだ。香川はもちろんサボることなく高い位置からプレッシャーをかけている。ただ残念ながら、攻撃から守備の切り替えが少し遅いために、プレッシャーのタイミングが悪い時がある。
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