二通りのメンバーで戦うナイジェリア戦
今年最後となるなでしこジャパンの活動は、ナイジェリア女子代表との国際親善試合2試合を通して、計41選手が参加する大がかりな10日間が組まれた。今合宿の主な目的は、佐々木則夫監督が話した通り「選手の発掘、これからのなでしこが進んでいくべき道を共有」すること。
それを「数多くの選手たちに、海外で変化しつつある女子サッカーの状況を伝えたい」との思いから、大人数をふたつのチームに分けて招集するまでに至った。毎回代表合宿に参加する20数名を、単純に強化するための合宿ではないことが明らかだ。
招集選手の所属チームを中心に見ると、一部例外はあるものの、主に第1戦(22日=長崎組)にはチーム所在地が西日本の選手が参加し、第2戦(26日=千葉組)にはチーム所在地が東日本の選手が参加する。これは移動による疲労と、代表選手が不在となる所属チームへの負担に配慮したものと思われる。
特にFW大野忍やDF薊理絵が所属するASエルフェン狭山は、優勝が懸かったプレナスチャレンジリーグ最終節を9月22日に控えているため、それを終えた後に代表合流というスケジュールになった。
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