不運な失点に言葉を失うインザーギ監督
ミランにとっては不運な試合になってしまった。ベラルディの1点目はゴールラインを完全に超えてはいないのでゴール判定は誤審。「ボナベントゥーラのハンドは顔に来たボールをとっさに防いだだけで、イエローはやりすぎ。他にミランに2つ、サッスオーロに1つPKに値するファウルがあったのではないか」と、試合後地元記者は確認をしあっていた。明日付の朝刊では、おそらくこの話題で持ちきりとなるはずである。
敗軍の将となったインザーギ監督の言い分も十分理解はできるものだ。「判定に左右された。今日ばかりはコメントする言葉がない。2点を食らった後もチームはよく反撃に転じたし、この3試合は主導権を常に握りいいサッカーをしていたのに」と悔しそうだった。
とはいえ、サッスオーロ戦の大敗でEL出場権獲得の可能性は完全に消滅し(もっとも事実上とっくに可能性は消滅したものとみなされてはいたが)、さすがに監督の進退問題にも関わってくるだろう。しかしながら、インザーギが続投する可能性も残されているという。
チームの売却を進めていたミランだが、ベルルスコーニ会長はクラブの所有権を引き続き保持したい意向を明らかにした。現在は海外から大口の資本家を募っているが、もしそれができなければ「イタリア人を中心とする」という名目の緊縮補強路線は継続、そして当然新監督を招聘する資金もないので、そのままインザーギ体制も継続かという話も周辺でささやかれている。
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