2試合2得点。高い評価を得たモラタ
因果応報――。計180分間のビリビリとした激闘に決着をつけたのは、かつてレアル・マドリーで育ち、多くの同胞たちと同じく活躍の場を外へと求めたアルバロ・モラタだった。
モラタがユベントスへ籍を移す1つの要因となったのが、ガレス・ベイルの存在だ。2013年夏、9100万ユーロ(現在のレートで約123億円)ともいわれる金額でトッテナムから獲得した巨星である。
そのベイルがベスト4の2試合を通して無得点に終わったのに対して、モラタは2戦2得点。もちろん、この2人は選手としての特徴も違えば適正ポジションも異なるだけに比較するのはナンセンスだろう。
しかも、63分のマルセロのパスに合わせたシュートか73分のヘディングが決まっていれば結果は全く異なっており、昨季のCL決勝では決勝点を決めていることからも、決して補強失敗だったとはいえない。
それでも、その2本シュートを含めて両チーム最多となる7本のシュートを放ちながら決められないのも実力のうち。データサイト『Who Scored.com』のレーティングでベイルが2試合平均6.75(1stレグ6.8、2ndレグ6.7)に終わったのに対して、モラタは平均7.8(1stレグ8、2ndレグ7.6)と、およそ1点もの差がある。
やはり今季に関しては、マドリーの選択は“間違いだった”といわれても仕方のない結果となった。
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