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その確率「16.9%」。絶体絶命のバイエルンがすがる奇跡「フットボールでは時として全てが可能だ」

アウェイでの初戦で0-3と完敗を喫したバイエルン。ホームでの2ndレグで逆転を目指すこととなったが、それを成し遂げるのは奇跡といえる。地元メディアが行ったアンケートでもわずか16.9%にとどまったが、勝ち抜けることができるだろうか。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「バルセロナは、(ポルトとは)別物だ」

その確率「16.9%」。絶体絶命のバイエルンがすがる奇跡「フットボールでは時として全てが可能だ」
バイエルンの名誉会長フランツ・ベッケンバウアー氏【写真:Getty Images】

 絶対絶命である。2015年5月12日、チャンピオンズリーグ(CL)の準決勝2ndレグ、バイエルン・ミュンヘンはホームにFCバルセロナを迎える。バイエルンは1stレグを、0-3のスコアで落とした。

 少なくとも延長に持ち込むには、2ndレグで3点が必要となる。11日付のキッカー紙は「火曜日の第2戦でFCバイエルンは極めて困難な課題を解決しなければならない」と記した。

 状況としては、準々決勝のFCポルト戦に似てもいる。4月15日に行われたポルトとの第1戦を1-3で落として、バイエルンは窮地に追い込まれた。しかし続く21日の第2戦では、前半だけで5ゴールを挙げて、2戦合計では7-4と劇的な逆転突破を果たしている。

 しかし今回の相手はポルトではなく、バルセロナなのだ。バイエルンの名誉会長フランツ・ベッケンバウアー氏は、キッカー紙に対して「しかしバルセロナは、(ポルトとは)別物だ」とコメントを残した。

 4月28日に行われたDFBポカール準決勝で120分+PK戦の末にドルトムントに敗れてから、バイエルンは調子を落としている。9日はアウクスブルクに0-1で敗れて、これで公式戦は4連敗となった。

 しかしブンデスリーガでは既に優勝を決めているので、調子を落としている、という表現は正しくないのかもしれない。消化試合となったリーグ戦と、タイトルの掛かったカップ戦が交互にやってくることで、調子の波を一定に保つことに苦しんでいる印象だ。

 もちろんまだ全て終わってしまった訳でもない。カールハインツ・ルンメニゲ社長はキッカー紙に対して「我々はまだチャンピオンズリーグの準決勝にいる」とコメントを残した。

 キッカー紙は「そしてフットボールでは時として全てが可能だ」と記した。シュバインシュタイガーは「フットボールでは時々驚くべきことが起こる」と語った。

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