枠内シュート0に終わったバイエルン
バルセロナのハードワークが勝利した。2015年5月6日、チャンピオンズリーグ準決勝1stレグ、バイエルン・ミュンヘンはアウェイでFCバルセロナと戦う。
試合後にマスチェラーノは「僕たちはペップがどんなスタジアムのどんなピッチでも勝ちに来ることを知っていたんだ」と語っている。そうかつての教え子が言う程には、ペップ、つまりバイエルンは1stレグで勝負を決めようとはしなかった。
かと言って、圧倒的な破壊力を持つバルセロナの3トップ、スアレス、ネイマール、メッシを向こうに、アウェイゲームで引いて構えることもない。基本的に4バックで臨んで、アロンソがDFラインに戻りながら、ボールを持てば素早くレバンドフスキ、ミュラーの待つ前線へ攻め立てた。
マスチェラーノの言葉は、そのようなバイエルンに対してはカウンターを仕掛けやすかった、と解釈することが出来るだろう。この試合で光ったのは、イニエスタ、ラキティッチ、ブスケツによるバルセロナの中盤のハードワークだった。
FCポルトがそうしたように、例えば13分、ビルドアップの過程でDFラインからボールを受けるアロンソにスアレスがプレスを仕掛ける。そしてラーム、シュバインシュタイガーには、ブスケツ、ラキティッチでフタをする。またネイマールの献身性も目立った。
43分、自陣の左サイドでシュバインシュタイガーからボールを奪って、カウンターに出ようとする。
ピケが「僕たちはとても良くディフェンスをした。バイエルンは90分間でゴールに向かってほとんどシュートを打てなかったね」と言うように、バイエルンがバルセロナのゴールに迫ったのは、実質17分のレバンドフスキがミュラーとのワンツーでゴール前に抜け出したシーンのみだった。
しかしミュラーからのリターンパスは、左足の先をかすめて流れていった。結局バイエルンの枠内シュートは0本に終わっている。