ガーナ主将アッピアーの証言
10日、ガーナとの試合を控える日本代表。実は過去にあったガーナ代表と日本代表との試合で八百長が行われていた。
指摘したのはデクラン・ヒル氏。ベストセラーとなった著書『黒いワールドカップ』(講談社)で世界に蔓延するサッカー界の八百長問題を丹念に調べまとめ上げたジャーナリストだ。
ヒル氏は『欧州サッカー批評08』で再び筆をとり、八百長の最新事情を寄稿した。その中にあったのが、日本代表の試合で行われてしまった八百長だ。
問題の試合は2004年アテネ五輪でのもの。アジア予選を勝ち抜き、本大会へ出場していた日本はグループリーグで勝ち点3しか得られず、決勝トーナメントに進出出来ずに大会を去っている。同組にいたのがガーナだった。
ヒル氏によれば、このときのガーナ代表主将のアッピアーは大会中に金銭を八百長フィクサーから受け取ったと認め、また日本戦でもガーナの関係者が八百長をしたと証言しているという。
アテネ五輪の状況を整理しよう。日本が入ったのはグループB、同組にいたのは件のガーナとイタリア、パラグアイ。第2節を終え、1位はイタリア(勝ち点4)、2位はガーナ(勝ち点4)、3位はパラグアイ(勝ち点3)、4位は日本(勝ち点0)だった。
4チーム中2チームが決勝トーナメントに進出でき、グループBは日本を除く3チームが次のラウンドへの進出する可能性があった。
迎えた最終節。試合はパラグアイ対イタリア、日本対ガーナの2つ。パラグアイはイタリアを1-0で下し、1位での決勝進出を決めた。そして、問題の日本対ガーナは1-0で日本が勝利し、ガーナは勝ち点4のまま。総得点でイタリアを上回れず、3位に転落した。