J3で躍進する本州最西端クラブの存在
2シーズン目を迎えたJ3で特大のインパクトを残しているチームがある。今季チーム創設10年目にして念願のJリーグ加盟を果たしたレノファ山口だ。
ガイナーレ鳥取との開幕戦を2-1で制してJリーグ初勝利を挙げると、続くJリーグU-22選抜戦は8-0の大勝。第7節でAC長野パルセイロに敗れるまで破竹の5連勝で、その名を一気に全国区へ押し上げた。
先月29日のFC琉球戦は3失点をものともせず、後半アディショナルタイムに決勝点を奪って勝利を取り戻した。
そして迎えた第9節の対戦相手はY.S.C.C.横浜とのアウェイゲーム。5月としては異例ともいえる気温27℃の暑さの中、これまでになく厳しい試合を強いられた。
前半開始から15分ほどは自分たちの狙い通り、細かくパスをつなぎながらゴール前まで運ぶ展開を作った山口。しかし、徐々に自陣に引いていった相手に対して攻めあぐねると、今度はYS横浜のハイプレッシャーに苦しめられ、カウンターから何度もゴールに迫られてしまう。
結局前半はスコアが動くことなく折り返したが、山口の上野展裕監督が「YS横浜の攻撃やセカンドボールの競り合いに我々が負けて後手を踏んで、苦しい試合となった」と語る通り、なんとか踏ん張って耐えていた状態だった。
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