煮え切らない移籍市場での動きとけが人の続出
移籍マーケットが開く夏。もはやここ数年の恒例行事となりつつあるが、今夏もベンゲル監督の「現状のスカッドに満足している」というコメントがニュースのヘッドラインに並んだ。全体としてタレント不足で、駒数も足りていないように見える。現地ファンからも、「金を使え!」という罵るチャントも聞こえてきた。
自身を「楽観的」と表現するフランス人監督は、本当に現状で満足しているのだろうか。今夏の移籍マーケットが開くやいなや、今年こそアーセナルは大金を使うとクラブ側も明かしていたにも関わらず、結局、現在までのところヤヤ・サノゴをフリーで獲得したのみ。
この公約が守られることなく、夏の移籍マーケットの締め切りが迫り来る現実には、日本のアーセナルファンも焦燥感が高まっているに違いない。
そして、ベンゲル監督が動かなかった結果、ジェルビーニョはローマへ移籍し、チェンバレンは怪我、ポドルスキも怪我という、アーセナルの2列目は現在危機的な状況を迎えている。
基本的にトップの下に3枚並べる4-2-3-1のシステムを採用しているアーセナルは、2列目の枠が3枠あるにもかかわらず、現状そこのポジションでプレーする主力級の選手は、カソルラ、ロシツキー、ウォルコットのみ。本職ではないが2列目でもプレーできるラムジーやギブスもいるが、この2人は本来の主戦場でスタメンとしてプレーしていることが多い。
結果、宮市亮はベンチ外から、突如途中交代候補にまで序列が急浮上した。噂されているフラミニの復帰(ミランから)や、ニューカッスルのキャバイエ獲得が現実となり、4-3-3にシステム変更する可能性もある。ただどちらにせよ、ウイング2つの枠を宮市含め4人で争うことになるので、宮市が出場機会を得られる可能性は高い。