得点力不足に悩まされる湘南
「忘れよう、今日は。点が取れないんだよ」
18日のガンバ大阪戦に敗れた後、ミックスゾーンに現れた湘南ベルマーレの曺貴裁監督はこう切り出した。
試合後の記者会見で「驚きもないし、かといって当たり前だとおごった気持ちもないし、このレベルでやって勝ち切るには積み上げないといけないものがあるなというだけ」と、6試合を終えて5得点しか取れていない状況はネガティブでないと強調したが、得点力不足は結果に直結している。
この5点も開幕戦で浦和レッズ相手にもぎとった1点と、初勝利を挙げた第2節鹿島アントラーズ戦での2点、第4節モンテディオ山形戦の2点で、他3試合は無得点に終わっている。
特に前線は深刻で、即戦力として期待されたブルーノ・セザルが未だ得点を挙げられず、チーム内得点王はDFの遠藤航(2得点)だ。
FC東京戦に続く無得点での連敗で、曺監督が「レベルが高くなれば1点というのは重いものだと改めて実感している」と語る通り、内容が伴いながらあと一歩で勝利を逃すという試合が続いている。
実際G大阪戦では序盤からアグレッシブな攻撃で惜しいチャンスを作れており、キャプテンの永木亮太も「自分たちは中盤でセカンドボールを拾えていたし、前節に比べてミスが少なく効果的なボール回しができた」と手ごたえを感じている。
しかし、その永木も含め「得点だけが相手を下回ってしまった」と全員が同じ課題を共有していることも確かだ。
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