コンフェデのときから変化はない
強豪ウルグアイとの対戦は、コンフェデレーションズカップの続編のような試合だった。
日本の攻め込み回数は多かったし、2点とった。一方で、4失点したら試合には勝てない。強豪に対しても互角には戦えるが、あまりにも失点しすぎる。長所も弱点もコンフェデ杯のときと何ら変わっていない。
日本の長所は敵陣でのプレーだ。パスもつなげるし、チャンスも作れる、前からプレスしたときの守備力もある。逆に自陣側でのクオリティは問題だ。DFのミス、空中戦の劣勢、ブロックを作ってもなかなか奪えない。自陣でのプレーを改善しないと強豪国との差は縮まらないだろう。
選手を替えるか、戦術を変えないかぎり、なかなか改善はできないと思う。ウルグアイ戦はどちらもやっていない。準備期間もほとんどなく、コンフェデ杯のままなのは当たり前とも言える。東アジアカップでDFを発掘できていれば多少は状況が違ったかもしれないが。
自陣のプレー、とくに守備の改善が難しかった以上、ウルグアイ戦の焦点は攻撃だった。
柿谷曜一朗はまずまずのプレーぶりをみせた。ポストプレーはそつなくこなしていたし、ペナルティエリア内で2度パスを受けている。前線に張って本田圭祐と香川真司のためにスペースを空ける役割も果たしていた。
ただし、前田遼一の代役にはなれても、取って代わるほどの存在感を示したわけではない。今後の活躍次第で変わってくるが、まだチームとしてはそれほどプラスアルファにはなっていなかった。
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