CSKAギネル会長「ミランは汚い」
「本田?(夏に獲得する)可能性はない。CSKAの(ギネル)会長は休暇中だろう」
ミランのガッリアーニ副会長は、遠征先のマイアミでこう発言した。だがメディアは騒ぎ続ける。「そうはいいながらガッリアーニは移籍金を上乗せする意思を固めた」。騒がれればクラブの注目も上がるから、ガッリアーニも否定はしながら報道を迷惑がることはしない。メルカートの時期のお決まりの光景だ。
ところが、そんな報道合戦が9日からぴたっと沈黙している。きっかけは、CSKAモスクワのギネル会長がロシアのスポーツ系サイト“Bobsoccer”に向けて行った発言だ。
「本田は残す。500万だ1000万だという金額が問題なのではない。イタリアのクラブはこういうおしゃべりをやめさせるべきだ。失礼な振る舞いは看過出来ない。ミランがきちんと手順を踏んで我々と交渉すれば話も聞いたのだが、彼らは汚い」
1年半前、ラツィオの移籍交渉が破綻となったのは、低い移籍金のオファーと分割払いという条件をCSKAが呑まなかったことが原因とされている。
しかし代理人の間では「感情的な軋轢が発生し、交渉打ち切りになったのが真相。現にラツィオが交渉後に、わざわざオファーの内容を公開した」という噂も存在する。今夏の移籍交渉も、感情的な理由で破談となるのだろうか。何がそこまで、CSKAを怒らせているのだろうか。
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