「アウトサイダーにあの戦い方はダメだよね」
チェーザレ・ポレンギ(以下、チェ) 今回のミネストローネはイタリア代表について。いまはW杯とEUROの間で、新しくコンテ監督になった。3月はブルガリアとイングランドと対戦したね。公式戦だったブルガリア戦はどんな印象でしたか?
八塚浩(以下、八) まずブルガリア戦のシチュエーションを考えると、クロアチアが先に試合を終えて勝ち点を13まで伸ばしていた。イタリアはそれにピッタリくっついていきたいという、本来ならモチベーションが高くていいはずのゲームなのに、始まってみたらそうでもなかった。
チェ イタリアはブルガリアに一回も勝ったことないね。チャンスはあったと思うけど…。
八 何よりもいまイタリアが楽しそうにやっていないのは内部分裂だと思う。これまでコンテがユーベでやってきたように選手を焚きつけて戦う集団にできているかというと、僕にはそう見えなかった。
チェ ユベントスだったら毎日選手を見ているし、彼はユーベにとって監督と言うより“将軍”になっていて、“ユベントス民族のリーダー”だったからやりやすかったと思う。代表はそういうことが簡単にできない。
八 できないなら手法を変えなきゃいけない。それでもユーベ流でやっているからね。ディフェンスも結局ユーベのメンバーになった。GKはブッフォンが風邪をひいてシリグだったけど、いずれにしてもあのままEUROまで持っていくんだったら、彼はユーベのやり方でやるんだよね。やっぱり代表とは違うからね…魂が伝わるかどうか。
チェ ユーベと同じ3バックと言っても、ブルガリア戦の失点はおかしかったね。アウェイで東ヨーロッパというのは簡単じゃないけど、相手はそんなに強いチームでもなかったでしょ。
八 今回のEURO予選、この組み合わせだったらブルガリアは残らない可能性が高い。クロアチア、イタリア、ノルウェーで3枠が埋まってしまう。だとするとアウトサイダーにあの戦い方はダメだよね。
チェ 勝つべきだったね。