なぜアルジェリア代表監督を退任したのか?
日本代表は27日、チュニジア代表(大分)と親善試合を行う。ヴァイッド・ハリルホジッチ新監督の初陣とあって大きな注目を集めている。
では、ハリルホジッチ監督はどんな人物なのだろうか。ハリルホジッチ監督が前回率いていたアルジェリア出身で、長年北アフリカのサッカーの取材を続けてきたマヘル・メザーヒ記者に話を聞いた。
ブラジルW杯でアルジェリア代表を初の決勝トーナメントに導いたハリルホジッチ監督は「サポーター、ファンに愛されていた」と語るメザーヒ氏。アルジェリアサッカー協会は、アフリカネーションズカップが控えていることもあり、その後の指揮も希望していたが、退任。トラブゾンスポルの監督に就任した。「協会よりもトラブゾンスポルの方が多くの金を出したからだ」と、その舞台裏を明かしている。
ファンとの親密な関係に比べ、メディアとは良好な関係を築けていなかったようだ。「メディアからはそんなに……」とメザーヒ氏も語る。
メザーヒ氏は、W杯前にスイス、ルーマニア代表との親善試合を前にハリルホジッチ監督を取材した際のエピソードを交えて次のように話している。
「メディアを完全にシャットダウンしていた。2週間でミックスゾーンは1度の取材しかなかった。練習が公開されたのも2度だけだ。その練習も15分のみだったし、選手への個別インタビューも禁止だった」
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