自信を持って臨んだ東アジア杯
6月のコンフェデレーションズカップで3試合9失点という守備の不安を露呈した日本代表。2011年アジアカップから最終ラインを担ってきた今野泰幸、吉田麻也の両センターバックを脅かすDFの発掘はザッケローニ監督にとって急務な課題だった。そういう意味でも、今回の東アジアカップでは、高い潜在能力を誇る森重真人が注目されていた。
「彼はディフェンスラインのどこでもできるし、ボランチもこなせる。ビルドアップもできるし、守れるし、空中戦も強い。そういう特徴を生かして、パーソナリティの部分でより成長してほしい」とメンバー発表の際、ザック監督も名指しで期待を寄せていた。
2008年北京五輪代表を率いた反町康治監督(現松本山雅)が「森重はインターナショナルレベル」と太鼓判を押した彼なら、不動のセンターバック陣に割って入ることは可能だ。
「今、出ている2人を脅かすようになると決めてきたので、自信は持っていますし、強い気持ちを持っています。そのためにも普段やっていることを出していかないと。代表に来たからいきなりうまくなるわけじゃないですからね」と大会に挑むに当たって、森重は秘めた闘志を静かに押し出した。
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