試合運びの拙さは日本全体の課題
東アジアカップで日本代表が初優勝を成し遂げた。激しくファイトした大会での勝利は喜ぶべきだが、諸手をあげてOKとばかり言ってはいられない。
課題のひとつは試合運びだろう。序盤から韓国代表に攻められっぱなしとなった第三戦は、ある意味、日本が得意とする「ドM展開」。強敵に攻め込まれると伝統のおしん耐性が発揮されるのか、はたまた否応なしにアラートが鳴りっぱなしになるからか、ボールロストやミスパスが頻発するものの、集中力と根気がつづいて終盤の勝ち越し劇につながったが、それでも0-1とリードした直後に1-1と追いつかれたところは、不手際といえば不手際だ。
第一戦と第二戦は第三戦よりもボールを支配できた試合だった。しかし試合運びという点では第三戦よりも拙かったと言えるかもしれない。
第一戦は3-1から3-3に追いつかれたし、第二戦は2-0から一時2-2に追いつかれた(最終的に勝ち越して3-2)。ともに後半30分以降、疲労が蓄積し、かつ相手の攻勢が強まる終盤に、続けざまに失点している。
これは日本代表に限ったことではない。たとえばFC東京は今季、J1第4節で横浜F・マリノスを相手に0-1と先制しながらシーソーゲームの末に3-2で敗れ、湘南ベルマーレと戦った第11節では1-2から3-2で逆転負け、第13節の対鹿島アントラーズ戦に到っては前半45分間を0-2で折り返しながら後半で3-2の大逆転負けを喫した。
この東アジアカップ開催期間中に行われた「2013 Jリーグプレシーズンマッチ/FC東京フレンドリーマッチ presented by AJINOMOTO FC東京対CEサバデル」では、試合開始早々の7分に先制したものの前半のうちに追いつかれ、後半26分に2-1と再びリードしながら7分後に再び追いつかれた。