パルマの選手・スタッフの先頭に立って戦うアレッサンドロ・ルカレッリ【写真:Getty Images】
深刻な財政難に揺れるパルマのジャンピエトロ・マネンティ会長がマネーロンダリングに関与した疑いで逮捕された。18日に『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などイタリア主要メディアが揃って報じている。
2月に1ユーロでパルマを買収したが、約束されていたはずの資金が届かず、クラブは存続の危機に瀕している。
そして今回、マネンティ会長は詐欺、マネーロンダリング、クレジットカードの不正コピーなどの容疑をかけられて逮捕されたようだ。
8日に行われたアタランタ戦のスタンドには「マネンティ、出て行け」などクラブの現体制を批判する数々の横断幕が掲げられた。
怒り狂うサポーターから唯一信頼を集めるキャプテンのDFアレッサンドロ・ルカレッリは、マネンティ会長の逮捕について伊紙『ラ・レップブリカ』のインタビューに応じ「忌まわしい茶番だ。これではピッチ上で結果を残すのも難しい。僕らはまた打撃を受けている」と語り、崩壊へ向かうクラブの現状を嘆いた。
パルマ市長のフェデリコ・ピッツァロッティ氏は自身のツイッターで「私は最初から言っていた。パルマに詐欺師の居場所はない」とマネンティ会長を非難するコメントを発表している。
イタリアサッカー連盟やライバルクラブからの支援など、パルマを救済する動きが活発になる中、それに水を差すような今回の逮捕。窮地に立たされるクラブを奈落の底へ突き落す“最後のひと押し”にならなければいいのだが…。
明日19日、パルマの裁判所でクラブの存続について最終決定が下される。ホームスタジアムの電気代も支払えず、試合開催もままならないパルマの運命やいかに。
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