攻守に躍動したアルバ
サッカーにおいて、サイドの攻防は度々勝敗を分ける重要なファクターとなることがある。
かつてのサイドといえば、縦へのドルブルと正確なクロスといった能力が重要視されていたが、今では“逆足”の選手が配置されることも多くなり、カットインからのチャンスメイクやシュートなど幅広い仕事が求められる。
それに伴い、サイドバックの存在がクローズアップされ、より高い能力が求められることによって人材も限られるようになり、高額の移籍金で取引される時代となった。
その高額移籍金SBの1人、バルセロナのジョルディ・アルバはこの日、マンチェスター・シティを返り討ちにする立役者といえるパフォーマンスを見せた。
左サイドでコンビを組むネイマールが空けたスペースを使い、100回のボールタッチを記録。さらに78本のパスを出すなど、攻撃時には中盤の選手以上のプレーを見せた。
このボールタッチ数はチーム内ではイニエスタの113回、メッシの106回に次ぐ3位で、パス数はイニエスタの99本に次ぐ2位という高い数字だった。シティのトップはともにミルナーで、ボールタッチ数60回でパス数50本だったことからもアルバのプレーがSBの域を超えていることがわかる。
加えて、守備面でも両チームでトップとなる5回のタックルを記録するなど大きく貢献。まさに攻守に躍動したといえるだろう。
データサイト『Squawka.com』のパフォーマンススコアでは40点、『Who Scored.com』のレーティングでも8.02と高い評価を与えられた。
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