財政難のパルマ会長を批判するDFアレッサンドロ・ルカレッリ【写真:Getty Images】
現在セリエAで最下位に沈むパルマ。深刻な財政難問題による給料未払いでFWアントニオ・カッサーノもチームを去り、スタジアム運営費用が払えず22日に開催予定だったセリエA第24節のホーム、ウディネーゼ戦が延期。
その深刻な財政難に対し、パルマの主将アレッサンドロ・ルカレッリがトンマーゾ・ギラルディ会長を痛烈に批判している。
ルカレッリはイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に対し、責任はギラルディ会長にすべてあると答えた。
そして「ここ2年の間クラブは給料日に常に支払うと言っていた。しかし、うさん臭いものだった」と、明かした。さらに「話し合いを求めたが、聞き入れられなかった」と、話し「1億ユーロ(約140億円)の銀行取引明細書を見せてくれたことがあったけど、怪しいものだった」と、払える準備があることまで見せられたという。
しかし、実際は試合運営すらできない深刻な状態。ルカレッリは「ギラルディ会長に裏切られ馬鹿にされた」と、非難している。
さらに「パルマで働く少なくとも200の家族が騙されたことになる。選手だけではなく月1000ユーロ(約14万円)で働いている人のことも考えなくてはいけない」と、選手だけではなく、スタッフやスタジアムで働く人についても責任を持つ必要があることを述べた。
クラブは深刻な状況だがルカレッリはクラブを去るつもりはない。そして「クラブを存続させるために、一刻も早い破産手続きを申請するべきだ」と、提案した。サポーターなしでサッカーは成り立たないとし「シーズンチケットを購入して来てくれる人のことも考えなければ」と、どんな状況でも応援してくれるファンのためにクラブを残すべきだとしている。
たとえそれがアマチュアリーグになったとしてもルカレッリは「パルマに残る。パルマは常に私と共にある」と生涯パルマを宣言し、「パルマが先例となってしまったが、もう2度とこのようなことが起こってはいけない」と、イタリアサッカーに警告している。
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