現地17日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグで、パリ・サンジェルマンとチェルシーが対戦した。
この試合前、パリの地下鉄で起きたあるトラブルが波紋を呼んでいる。英紙『ガーディアン』が報じた。
記事に添付された動画の中で、チェルシーサポーターと見られる一団が、黒人男性の乗車を阻止。そして、「俺たちはレイシストだ! 俺たちはレイシストだ! それは俺たちの望むもの」と歌っていたようだ。
この事件が起きたのはパリのリシュリュー・ドルーオ駅のホームで、試合前の出来事だという。動画は一般人によって撮影されたものだ。
なお、この件に関してチェルシー側は「彼らの行動は忌まわしいもので、フットボールや社会において彼らに居場所はありません。我々はこの件に関与したシーズンチケット保有者や関係者に対する捜査に協力し、入場禁止命令を含めた強硬な措置を科す可能性があります」と見解を発表している。
PSG戦が行われたパルク・デ・フランスの外にあるバー付近で、試合前後にチェルシーサポーターに対してフランス警察が催涙ガスを使用する騒ぎがあった他、スタジアム内では発煙筒が焚かれるなどやりたい放題だったと英紙『デイリー・メール』は報じている。
今季、イングランドのサポーターがスタジアム外でトラブルを起こすのは初めてではなく、昨年10月に行われたヨーロッパリーグの試合前、アウェイの地リールに乗り込んだエバートンサポーターが大騒ぎして機動隊が出動する事態に発展していた。
今回の人種差別はまた別の深刻な問題だが、イングランドのサポーターがかつての“フーリガン”気質をのぞかせていることは間違いない。
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