最後のマージーサイドダービーへ
2月7日のエバートン対リバプールは、通算224回目のマージーサイドダービーだ。地元出身のベテランMFスティーブン・ジェラードにとっては33度目。そして、最後のダービーとなる。リバプール生え抜きの34歳は、今季終了後のLAギャラクシー入りを先月上旬に発表しているのだ。
ジェラードと言えば、攻守に気魄を前面に押し出したプレーが真骨頂。当然、地元対決では普段にも増して“熱い”プレーを見せる。過去には2度の退場も経験しているほどだ。ダービー初見参は、まだ18歳だった16年前。出場時間は後半の20分間程度だったが、リバプールの1点リードで迎えた終盤には、ゴールライン上でクリアを見せるジェラードの姿があった。
ダービーでのハイライトは3年前のリーグ戦。ホームのアンフィールドで、クラブ史上で唯一人「ジェラードを凌ぐ英雄」とも言われるケニー・ダルグリッシュが監督としてベンチから見守る中、往年の名FWイアン・ラッシュ以来30年ぶりに、ダービーでのハットトリック達成者となったのだった。
昨年9月の今季前回対決にしても、FKによる自身10度目の“ダービー・ゴール”が決勝点となっているはずだった。実際は、エバートンのCBフィル・ジャギエルカが、後半ロスタイムにまさかの弾丸ミドルを決めて引き分け(1-1)に終わっている。試合後、「(敵の同点弾は)一生に一度あるかないかの驚異的なゴール。内容では俺たちが勝っていた」と語るリバプール主将は悔しそうだった。
【次ページ】注目はリバプール攻撃陣