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代表 10年前

「全ては我々次第」。母国でのア杯初Vへ士気高まる豪州。55年ぶり王座狙う韓国と頂上決戦に臨む

UAEとの準決勝を2-0で制したオーストラリア。自国開催の今大会、アジア杯初優勝の悲願へ王手をかけた。相手はグループリーグで敗れた韓国。しかし、選手たちに悲観的な様子はなく、高い士気を持って大一番へ臨む姿勢を見せた。

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

韓国との大一番へ気を引き締めるケーヒル

「全ては我々次第」。母国でのア杯初Vへ士気高まる豪州。55年ぶり王座狙う韓国と頂上決戦に臨む
ティム・ケーヒル【写真:Getty Images】

 今回のアジア杯では、オーストラリアは常に人々の期待を一身に背負って戦ってきた。グループリーグ唯一の強豪・韓国に0-1と敗れ、FWティム・ケーヒルが持つ空中での優れた能力をいまだに頼る“サッカルーズ”にとっても期待通りの結果を得ることは難しい。

 大会前のキャンプに携わった人々やメディア関係者からは高いレベルにないと思われていた一方で、準決勝に進出したアンジ・ポステコグルー監督のチームは、前半14分までの2ゴールで日本代表を倒したUAEを退け、決勝行きを決めた。

 その功績を達成したニューカッスルでの夜にケーヒルは、緑と金色のシャツをまとった選手の中に、これを当然の結果として考えているものはいないと主張した。

 勝利を収めた試合後のドレッシングルームの雰囲気の中で「楽天的ではいられない。今は全員が水風呂に直行するほど、我々は母国の歴史上で最も重要な1試合に焦点を当てている」と語った。

 そうは言うものの、ホスト国の選手たちの血管には自信が駆け巡っている。中でも彼の存在は特有であり、己を信じる力が足りないことは決してなく、メディアのハイライトシーンにも引っ張りだこだ。

「韓国代表チームにフォーカスするつもりはない。今までの試合も対戦国自体を意識することはなかった」と、かつてエヴァートンに所属し、現在ニューヨーク・レッドブルズで戦う男は土曜の決勝を見据えた。

「我々自身が集中することが重要だ。私たちのインテンシティーやフットボールスタイルが試合に影響すれば、対戦チームにとってハードになる。韓国の決勝進出は祝福するが、全ては我々の準備次第だ」

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