大きな変化の年、バルセロナの可能性が見えた
――スペインサッカーが好きで、大の「リーガ通」だとお聞きしました。
中村:「リーガ通」と呼ばれていいのかわからないですが(苦笑)、バルセロナファンなので、他のチームが好きな人から苦情が来るかもしれませんが、好きなものは好きです。ただ、今のレアル・マドリーのサッカーは面白いですし、決して嫌いではないです。
他のリーグはフラットな立場で見ているのですが、リーガ・エスパニョーラだけはフラットな立場では見られません(笑)。まだカンプ・ノウには足を運んだことがないので行ってみたいですね。バルセロナの練習も見てみたいです。
――バルセロナファンになったきっかけはなんだったのでしょうか?
中村:子どもの時に1992年のチャンピオンズ・カップ(現チャンピオンズリーグ)で優勝した「ドリームチーム」を見て、バルセロナが好きになりました。当時、中盤の真ん中でチームを操っていたジョゼップ・グアルディオラに感銘を受けて、バルサのサッカーとユニフォームの色が好きになりました。それ以来ずっと追いかけています。
――そんなバルセロナファンの中村憲剛選手は、今シーズンのバルサをどうみていますか?
中村:今シーズンのバルセロナは監督がルイス・エンリケに代わり、精神的支柱だったDFカルレス・プジョルが引退。FWルイス・スアレスがリバプールから加入しました。チームにとってはかなり大きな変化ですね。この新加入のスアレスとネイマール、メッシら3人のFWをどう融合させるかが課題だと思っていました。第18節の試合でアトレティコ・マドリーに3-1で勝利しましたが、この試合が一つのきっかけになると思います。可能性が見えた試合でしたね。
――新加入のスアレスの評価はどうでしょうか?
中村:バルセロナでは、どんなに良いFWでも長続きせず移籍してしまうことが過去にありました。メッシがいるので気を遣うところもあると思います。ですが、そんな中で自分の良さを周りに認めてもらおうとピッチで試行錯誤した結果、自分の立ち位置を見つけ、メッシが右、スアレスが真ん中という形が機能してきたと思います。