開幕当初の不調から一転、一躍首位に
年が明けて、後半戦がスタートした直後から、リーグ1の上位に変動が起きている。
前半戦の勝者、フランスで言うところの『秋季のチャンピオン』はマルセイユだったが、後半戦の初戦、20節のモンペリエ戦でいきなり黒星。前半戦3位のパリSGも、バスティアに4-2で敗れると、サンテティエンヌに抜かれて4位に後退。
その隙に、16節から4連勝でマルセイユと勝ち点2差の2位まで迫っていたリヨンが、トゥールーズを3-0で撃破して首位に躍り出た。
開幕当初、リヨンが今シーズン一度でも首位に立つことがあるだろうと予想した人は多くなかった。最終的に3位以内に入れば上等だろう、というのが彼らの位置づけだった。
夏の補強では、パリSGから右SBのジャレを連れてきた程度で、チームの主力は昨季と変わらず、23歳のFWラカゼットを筆頭に20代前半の生え抜きの若手が中心。さらに指揮官もレミ・ギャルドからユベール・フォルニエに交代し、彼がどのように舵を取るかはまったく読めない状況だった。
そして迎えた8月の新シーズン開幕。初戦はレンヌに2-0と勝利を収めたが、ケガ人が続出したこともあり、続く3戦で3連敗。
坂を転がるように17位まで順位を落とし、平行していたヨーロッパリーグでもプレーオフでルーマニアのFCアストラに敗れて本戦出場を逃すと、リヨンの今季の先行きは非常に暗いように思われた。
ところが、9月に入るととたんに持ち直し、11月末の15節でサンテティエンヌに敗れるまで10試合連続無敗をキープ。この間、マルセイユやモナコら上位陣を破り、PSG戦でも敵地で1-1のドローをもぎとると、一気に3強に食い込んできた。