アンデルレヒトのベルギー代表MFスティーブン・デフールが、25日に行われたベルギー1部リーグ第23節、日本代表GK川島永嗣が所属するスタンダール・リエージュとの試合で古巣サポーターの挑発に激高し、故意にスタンドへ向けてボールを蹴り、2枚目の警告を受けて退場処分に科された。同日の英『BBC』などが一斉に報じた。
2006年から5年間スタンダールに在籍し、主将も務めたデフールは、ポルトガル1部のポルトへの移籍を経て今季からスタンダールの宿敵アンデルレヒトに5年契約で入団。
同試合ではキックオフ前からゴール裏に、映画「13日の金曜日」の主人公ジェイソンが切断されたデフールの首を持つ絵と共に「赤か死か」と書かれた悪質な横断幕が掲げられたほか、メンバー発表をした場内アナウンスでも故意にデフールの名前が最後に読まれるなど、執拗な嫌がらせが行われていた。
そして0-0で迎えた後半8分、ホームファンの挑発に我慢の限界に達したデフールは、味方からボールを受けるとスタンドに向かって思い切りボールを蹴り、主審から2枚目の警告を受けて退場処分に科された。
この直後、怒ったアウェイスタンドのアンデルレヒトのファンが椅子をピッチに投げ入れるなどし、試合が一時中断。試合は数的優位となったスタンダールが2-0で勝利した。
試合後、ベルギー協会は悪質な横断幕について「許されない行為」と声明を発するなど、調査に乗り出す構えを示しており、スタンダールに何らかの処分が下される可能性も出ている。
なお、スタンダールは勝ち点を37として5位に浮上し、順位が2位と変動しなかったアンデルレヒトは、勝ち点48で首位に立つクラブ・ブルージュとの差が5に開いている。
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