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明治安田J1リーグの2025シーズンは4節を消化し、3勝1分の柏レイソルが首位に立つ。今季からリカルド・ロドリゲス監督が指揮を執り、大きくメンバーが変わった柏は、どんなサッカーを展開しているのだろうか。第2回では、前線の配置とプレッシングのメカニズムを解剖していく。(文:らいかーると)
著者プロフィール:らいかーると
1982年、浦和出身。とあるサッカーチームの監督。サッカー戦術分析ブログ「サッカーの面白い戦術分析を心がけます」主宰。海外サッカー、Jリーグ、日本代表戦など幅広い試合を取り上げ、ユニークな語り口で試合を分析する人気ブロガー。著書に『アナリシス・アイ ~サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます~』『森保JAPAN戦術レポート 大国撃破へのシナリオとベスト8の壁に挑んだ記録』がある。
攻撃陣は変幻自在の組合せ。リカルド・ロドリゲスの采配とバランス感覚
開幕戦で見せた柏レイソルのボール保持は[3-2-5]のなかで、ウイングバックは高い位置へ、インサイドハーフの選手(小泉佳穂、仲間隼斗)が大外レーンに流れたり、セントラルハーフの近くでサポートをしたりして、ボール保持を安定させていました。
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アビスパ福岡戦や浦和レッズ戦では相手を疲労させることに繋がっていきましたが、リードされている状況では相手を疲れさせたからといって、同点や逆転に繋がる保証はありません。「ボールを保持して安定する」から、「相手を押し込んでゴールに迫っていく」は異なるフェーズになるからです。
セレッソ大阪戦で見せたリカルド・ロドリゲスの采配は非常に興味深いものでした。改善された左サイドの攻撃を捨てて一気に2トップにします。多少のスクランブルというよりは、実際の試合でどこまで機能性を見せるかという怪しさと向き合いながら、垣田裕暉と木下康介の2トップは、いざというときのロングボールをおさめる強さと相手のサイドバックの裏に走る献身性と、ウイングバックと2人組で相手を崩す幅の広さを披露します。
特に浦和戦の垣田のゴールに繋がる場面ではフィジカル的に負けない2トップの良さ、セレッソ戦の同点ゴールでは木下の見事な飛び出しからのアシストというように、2人の貢献をわかりやすい結果で表現しています。