フットボールチャンネル

「網羅できるような仕組み」開幕2連勝、湘南ベルマーレの「準備と対策」。個のスペシャルな部分をどう引き立たせるか

text by 編集部 photo by Getty Images

JリーグをDMM×DAZNホーダイでお得に観る


Jリーグ 最新ニュース

湘南ベルマーレ
【写真:Getty Images】

開幕2連勝の湘南ベルマーレ「去年は去年、今年は今年」

 湘南ベルマーレは24日、オンラインでメディア対応を行い、山口智監督が出席した。湘南はホームで鹿島アントラーズを1-0、アウェイでセレッソ大阪を2-1で下して開幕2連勝を達成している。福田翔生や鈴木章斗のゴールを筆頭に、選手が個々の特徴を発揮できている背景には、チームとしての取り組みの成果がある。

JリーグはDAZNで全試合配信!
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]

 

 昨季は7月に3連勝、9月下旬から4連勝と終盤に勝ち点を積み重ねて残留に成功している。昨季後半戦の戦いはチームの成熟を感じさせるもので、今季は上位進出への期待も感じさせた。中盤の底で唯一無二の輝きを放っていた田中聡が抜けたが、特徴のある選手や将来性のある若手が加入した今季、開幕から2連勝と好スタートを切った。

 山口監督は「何をもって好調か分からない」とあくまで冷静に現状を見つめる。「去年は去年、今年は今年」と単純な比較は避けるが、「やるべきことを整理する中で、その土台を大きくする、整理するというところを、選手も一番理解してくれているところですし、実際のゲームで感じながら対応できているんじゃないかと思います」と手応えを感じている。

 チームとしてやるべきことへの理解が進むと同時に、試合では選手個々の特徴が随所に表れている。福田翔生は鹿島戦で躍動感あふれる個人技からゴールを決め、セレッソ戦では小野瀬康介の絶妙なパスから鈴木章斗のゴールが生まれた。「各々のスペシャルなところが引き立つようなプレーがたくさん出ているのは間違いない」と山口監督もそれを認める。

「各々のスペシャルなところを出すか、どう引き立たせるかは、そういうもの(組織としてやるべきこと)をやっている先にある。先に各々のストロングを頭に置きすぎるよりは、全体の組織としての作りをする中で、その局面や組合せの中でお互いのいい部分が出るように自分が持っていければいい」

 選手が変わればプレーは変わる。相手や気候など、様々な要因によって戦い方は変化していく。ただ、選手個々が躍動の下には、与えられたタスクを黙々と遂行する一見地味で不可欠な作業が必ずある。

「自分たちの軸の中で、それを最大化できるかどうかにフォーカスして、今はチーム作りをしている」とは山口監督の言葉だ。監督に就任した2021年9月から一貫して、その軸はぶれない。「網羅できるような仕組みづくりをしているので、その中で戸惑いがないようなスタンスで自分たちが構えられるような、準備と対策は常に心掛けている」とどんな相手であっても対応できるようなチームを作ろうとしている。

 25日には浦和レッズとの対戦を控える。個で打開できる能力を持つ選手も多い相手だが、「自分たちがまずどういうスタンスの中でできるか」という軸は変わらない。

(取材・文:加藤健一)

【Amazonギフトプレゼントあり】アンケートへのご協力をお願いします


【関連記事】
「夢がかなったよ」石井久継は亡き友の思いも背負って。祖母のいる天国へ届け、湘南ベルマーレでJリーグ初ゴール【コラム】
「ボール保持」に手を出した湘南ベルマーレの行く末。新たな設計図を手に、「らしさ」から脱却した先の世界【戦術分析コラム】
【最新順位表】2025明治安田J1リーグ

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!