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FUJIFILM SUPER CUPが8日に行われ、サンフレッチェ広島はJ1リーグ現王者のヴィッセル神戸を相手に2-0で勝利した。サッカー日本代表クラスがひしめく中、存在感を発揮したのは広島の18歳MF・中島洋太朗。指揮官も「Jのトップクラス」と絶賛する才能は、大一番で何を示したのか。(取材・文:元川悦子)
現行方式最後のチャンピオンはサンフレッチェ広島
2025シーズンの幕開けを告げる2月8日のFUJIFILM SUPER CUP。2026年夏からシーズンが秋春制に変わるため、現行方式では今回が最後となった。
東京・国立競技場に5万3000人超の大観衆が集結する中、記念すべき舞台に立ったのはリーグ2連覇中のヴィッセル神戸と2024年J1・2位のサンフレッチェ広島だ。
ここからの最大8連戦を視野に入れ、大迫勇也や武藤嘉紀ら主力を温存した神戸に対し、広島のミヒャエル・スキッベ監督は大迫敬介、佐々木翔、トルガイ・アルスランら主力級をズラリと起用。さらには、期待の新戦力であるジャーメイン良、田中聡も頭から使うという本番を想定したメンバー構成で戦った。
序盤から広島が主導権を握る形で始まったこの試合。開始12分に右ウイングバック(WB)の中野就斗のクロスをアルスランがヘッドで合わせて先制すると、一方的に押し込むようになる。
そこで異彩を放ったのが、18歳のボランチ・中島洋太朗だ。彼は田中(聡)と新たなコンビを結成。主に中盤の底に陣取った田中にサポートされる中、やや高い位置を取って絶妙なスルーパスを何本も前線に供給する。38分に加藤陸次樹に出した左足の浮き球のボールなどは、類まれな戦術眼と高度な技術とセンスが色濃く感じられた。このチャンスは惜しくもゴールには至らなかったが、見る者を大いに驚かせたはずだ。