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樋口雄太がボランチで存在感を放つ
鹿島アントラーズは1日、ケーズデンキスタジアム水戸で行われたいばらきサッカーフェスティバルで水戸ホーリーホックと対戦し、1-1で引き分けた。開始6分に先制される苦しい展開となったが、終盤はチャンスを作っている。内容には課題を感じさせる一方で、ここまでに積み上げてきたものに少なからず手応えもある。
63分に小池龍太が右サイドバックに、徳田誉が2トップの一角に入った。新加入の小池は柔軟なポジショニングと、スペースへのフリーランニングで相手を揺さぶり、徳田は最前線で起点となった。69分には師岡柊生が右サイドハーフ、チャヴリッチが左サイドハーフ、樋口雄太がボランチに入り、テンポの良い攻撃が生まれる。
「監督からテンポを出してほしいと言われていて、そこはうまくいったのかなと思う」と話す樋口は、裏に抜けたチャヴリッチへのスルーパスでチャンスを演出するなど、持ち前の視野の広さと技術力を見せつけた。
右サイドハーフとボランチの併用を想定していたが、宮崎キャンプでは次第にボランチに入る時間が増えた。「ボランチが受けて展開していくというサッカーなので、自分のプレースタイルにも合っていると思います」と本人は言う。先月25日の宮崎キャンプ最終日に行われたファジアーノ岡山との練習試合(45分×4本)と、この日はともに柴崎岳と知念慶がボランチで先発したが、樋口がここに割って入る可能性は十分にあり、新体制におけるキーマンになるかもしれない。
開幕まで2週間。鬼木達監督の下でより攻撃的にゲームを支配しようと取り組んでいるが、完成度はまだ高くない。先月25日の岡山戦ではミスが続き、今季J1に昇格したファジアーノ岡山に56分までに0-4と大量失点を喫している。この日も水戸に対して劣勢となる時間帯もあった。
「まだ理想には遠い」と樋口も言うが、一方で「本当に少しずつチームがいい方向に向かっている実感はある」と手応えを感じる。今は我慢が必要な時間だが、選手たちは鬼木監督を信じて研鑽を続ける。
(取材・文:加藤健一)
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