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暦が1月となり、冬の移籍市場が開幕した。この時期は各クラブが勝負の後半戦に向けて課題克服や戦力を整えるために補強に動いている。どちらかというと即戦力の補強がメインとなるこの時期の移籍市場だが、期待通りの活躍が保証されているわけではない。今回は、過去にバルセロナが冬に獲得した選手で、失敗に終わった例を紹介する。(成績は『transfermarkt』を参照)
FW:フィリペ・コウチーニョ(元ブラジル代表)
生年月日:1992年6月12日
移籍金:1億3500万ユーロ(約216億円)
通算成績:106試合25ゴール14アシスト
バルセロナが1億3500万ユーロ(約216億円)を投じた移籍は、文字通り大失敗に終わった。
バルセロナは2017年夏にネイマールが退団。リオネル・メッシ、ルイス・スアレスとの伝説的なトリデンテ「MSN」は解体となり、クラブはネイマールに代わる新たなスター選手を求めていた。
そこで白羽の矢が立ったのが、リバプールで活躍していたフィリペ・コウチーニョで、2018年冬のマーケットにてスペイン名門へとやって来た。同選手はリバプールで公式戦201試合に出場して54ゴール43アシストの成績を残し、若くしてブラジル代表に名を連ねていた逸材。ネイマールの後継者としてこれ以上ないほど相応しい実績である。
途中加入した2017/18シーズン、コウチーニョはラ・リーガ18試合に出場。7ゴール6アシストと素晴らしいスタートを切った。
しかし、残念ながらこれがバルセロナでのピークとなってしまう。翌18/19シーズン、コウチーニョはリーグ戦34試合に出場したが5ゴール2アシストと低迷。調子が安定せず、試合から消えてしまうことが多かった。その結果、高額な移籍金に見合うパフォーマンスを見せられず、サポーターから非難を浴びることになってしまった。
その後、コウチーニョはバイエルン・ミュンヘンとアストン・ヴィラへの期限付き移籍を経て2022年夏にアストン・ヴィラに完全移籍。その移籍金は2000万ユーロ(約32億円)とされており、バルサ加入時の移籍金からはかけ離れた金額で売却されたことになる。
なお、バルセロナが支払った移籍金で、リバプールはのちにフィルジル・ファン・ダイクやアリソン・ベッカーらを獲得。彼らはユルゲン・クロップ監督の下、リバプールの黄金期を築く原動力となった。
コウチーニョがバルセロナにもたらしたものと、ファン・ダイクやアリソンがリバプールにもたらしたものを比べれば、この移籍がいかに大失敗だったかは明らかである。